秋田豊著「センターバック専門講座」を読んどるちゃ

こないだよぉ、Vファーレン長崎の松田浩監督の著書「詳しいことはわかりませんが、サッカーの守り方を教えて下さい」についてレビュー書いたがやけど、同時に富山市立図書館にある、この方の著書も借りてみたじゃ。

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「センターバック専門講座」

昨シーズンのJ3でいわてグルージャ盛岡を2位に導いてよぉ、見事初昇格に貢献した秋田豊監督やけど、2016年に「センターバック専門講座」という著書を出しておられるがいちゃ。

現役時代は日本を代表するセンターバックでよぉ、エムボマ、エメルソン、中山雅史、W杯ではガブリエル・バティストゥータ、クラウディオ・ロペス、ダヴォール・シューケルなど、名高いFWと激戦を繰り広げた秋田豊さんの著書やちゃね。

これまでこの本は読んでいなかったがいど、これは良いちゃねえ…。まず冒頭のところからよぉ、引用するがいど、いかにも秋田豊さんらしいコメントが書かれているちゃね。

現役生活を終えて指導者として若い選手を指導する立場になり、改めて感じることがある。プロサッカー選手として活躍できるかどうかを分けるのは、それまでの経歴ではない、ということだ。プロになれば誰もが横一線。そこから先を分けるのは、どうやって上にいくかつねに考えながらできるかどうかだ。

プロの世界には、全国各地、いや世界中から猛者たちが集まってくる。高校選手権で優勝した選手もいれば、小さな頃からJリーグの下部組織で注目されてきた選手もいるだろう。その一方でまったく無名の存在からプロになった選手もいる。私もかつてはそうした選手の1人だった。愛知学院大学から鹿島アントラーズに加入したとき、私のことに注目していた人はほとんどいなかったはずだ。

いま、日本代表で活躍する選手たちを見ても同様だろう。遠藤保仁、長谷部誠、本田圭佑、岡崎慎司、長友佑都、香川真司、内田篤人、吉田麻也。プロ入りしたときの姿から、いまの彼らを想像することは容易ではない。

共通するのは、ストロングポイントをとことん追求していることだ。

自分はチームのために、なにをもたらすことができるのか徹底して考える。その中で見えてくるのがストロングポイントだ。もっと言えば、プロとして何を武器にして飯を食っていくのかだ。それを自分で見定め、追求していく力があるかどうかで、プロサッカー選手としての未来は大きく左右される。

このストロングポイントが、私にとってヘディングだったのである

さすが秋田豊さんやちゃ。冒頭から暑苦しさがムンムン伝わってくる内容やちゃ。こないだレビューした松田浩さんの著書とは全く温度が違う、サッカーの守備について語られた本ながよ。まだ途中まで読んだところやけど、今回は紹介するちゃ。

内容の半分は「ヘディング」やちゃ

とりあえずよぉ、半分まで読んでみたがいどよぉ、この本はっきし言っておくちゃ。

ヘディングしか書かれてないにか!?

とにかくヘディングのこだわりが凄いちゃね。

まずは「正しいフォーム」からやけど、そこから「最高打点で捉える」とか「遠くに飛ばす」という、基礎的な部分に触れていくわけやけど、ここは秋田豊さんらしい技術的なところを踏み込んで書いているがいちゃ。

ヘディングで遠くに飛ばすには、首で強烈なスナップを効かせる必要があるがいど、現役時代に20kgの重りを使って、首を鍛えた話とか書いてあったがで、さすがヘディングマスターやちゃね…と感じさせられたじゃ。

本当におもしいなあと思ったのちゃ、ヘディングの技術的なこともそうやけど、何を考えてプレーしていたのかを、しっかり言語化されている本ながいちゃね。相手FWとどうやって駆け引きをしていくかとか、精神的な優位性をどうやって取っていくかとか、本当にヘディングにこだわって現役を送ってきたのが分かるちゃ。

あと、秋田豊さんほどのヘディングマスターになったらよぉ、自分のヘディングの優位性を取って「ヘディングでスルーパスをする」という発想まで至っているがやね。

相手にとっちゃ、パスがインターセプトされた瞬間によぉ、DFの背後にラストパスを出されたような状況やから、ある意味「究極のカウンター」と言えるがやね。力加減が難しい上に、ピッチの状況をしっかり把握しないといけんがで、本当に高等技術やけど、これもまた現役時代に自分のストロングポイントを「ヘディング」として、こだわり続けた秋田豊さんならではの発想やと感じさせられたじゃ。

松田浩さんとの共通点

こないだは松田浩さんの著書「詳しいことはわかりませんが、サッカーの守り方を教えて下さい」についてレビューを書いたがやけど、クールな松田浩さんの著書に比べて、秋田豊さんのはヘディングへのこだわりが凄くて暑苦しい印象やったがいちゃね。

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ただよぉ、この2人の著書は、意外にも共通するところがあったがね。

「自分が主導権を握って、相手をコントロールする」
「ピッチ上の空間を把握する」
「セオリーだけでは守れない」

守備のアプローチの仕方やったり、時には「真逆じゃないけ?」と思わせられるところはあったがいど、基本的に守備のポジションについては、あくまでも「自分達が主導権を持つ」というところは、きっちりしとんがやね。ボールを持っている側が主導権を持っているように言われがちなサッカーやけど、実はボールを持たない側の主導権の握り方はあるもんやちゃ。

それに松田浩さんの代名詞である「ゾーンディフェンス」にしてもよぉ、秋田豊さんの代名詞である「ヘディング」にしてもよぉ、根本的にはピッチ空間を把握しとるのが、かなり重要と言えるちゃね。それができているかどうかで、質も大きく変わってくるもんやちゃ。

ただ、松田浩さんの「ゾーンディフェンス」にしても、秋田豊さんの「ヘディング」にしてもよぉ、あくまでも本に書かれていることちゃ、基礎的なことであって、それができれば全部完璧に守れる…というもんやないがやね。相手が様々な手段で攻めてくることを考慮したら、そのタイプに合わせながらも、どうやって自分達が優位性を持っていられるのか、自分達で変化させていくことが大切やちゃね。

これはいろいろ勉強になるところが多い本やったじゃ。ぜひみなさんも取ってみられ。

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