2023年秋に富山県南砺市に本社を構えとる「P.A.WORKS」が、劇場版アニメ映画「駒田蒸留所へようこそ」を公開したがいちゃ。
お仕事シリーズの第5弾やちゃ
某日にファボーレ富山にある「TOHOシネマズ富山」へ行って見に行ったがよ。
PAの映画といえば、劇場版の「花咲くいろは」「SHIROBAKO」、2018年の「さよならの朝に約束の花をかざろう」とかあるがやけどよぉ、今回は劇場版オリジナルアニメとしては2作目やちゃね。
お仕事シリーズとしては「花咲くいろは」「SHIROBAKO」「サクラクエスト」「白い砂のアクアトープ」に続いて5作目ながよ。ちなみに同じくPAのオリジナルアニメで、メイド喫茶を舞台にしているあ「アキバ冥途戦争」はお仕事アニメの中に入ってないらしいちゃ…。なんでながやろう？
ということで、ここからは感想やちゃ。ネタバレを含むちゃ。
幻のウィスキー復活に奔走するちゃ
舞台はウィスキー蒸留所の「駒田蒸留所」やちゃね。
父親が亡くなった後に実家の蒸留所「駒田蒸留所」を継いだ主人公の駒田琉生と、若いウェブライターの高橋光太郎が中心に話が進んでいくちゃね。琉生が若くしてクラフトウィスキー「わかば」をヒットさせたことがきっかけでよぉ、高橋が取材していく…というところでストーリーが進んでいくがよ。
そんでよぉ、先代のときに地震の影響でブランド「KOMA」が作れなくなってしまったがやけど、琉生は復活に向けて奔走するがいちゃ。そんでもうひとりの主人公である高橋は、最初はウィスキーには関心はなかったがやけど、どんどん話が進んでいくにつれてよぉ、ウェブライターとして「KOMA」復活の手伝いをしていくという流れやちゃね。
丁寧に描かれとるちゃ
PAのお仕事シリーズの醍醐味といっちゃ、やっぱし徹底的な取材により、実際の仕事場をすごくリアリティのあるものに仕上げとるところやちゃね。仕事をテーマにしとるのちゃ、一見結構地味なもんやけどよぉ、原酒造りのところからしっかり描かれとるちゃね。モデルは、北陸唯一のウィスキー蒸留所で砺波市にある「若鶴酒造」ながいちゃ。これはいい感じに描かれとるちゃね。
あとよぉ、作風に関してやけど、ウィスキーという渋いテーマということもあってか、作画はPAとしてはデフォルメ感は薄くて、声のトーンはあまり高くはせず、やや落ち着いた感じで収録されとるちゃね。普段あまりアニメを見ない方にも配慮された感じはあるかのう？
仕事をすることちゃ、どういうことながか？
テーマからして固い感じかなーと思ってしまうところやけど、根本的にはこれまでの「お仕事シリーズ」の作風を踏襲している作品やないかなーとオラは思うちゃ。
「お仕事シリーズ」は、やはり「お仕事」をテーマにしているのと、女性が主人公というのが特徴ながいど、女性が仕事に奮闘していくもんやちゃ。決して華やかなテーマやないし、実際ほろ苦いストーリーは多くて、どうしようもない人に翻弄されたりなど、いろいろあるもんやけど、結局行き着くところは「お仕事をする若者を応援する」というメッセージが込められていると思うちゃ。
アニメーション制作の現場を描いた「SHIROBAKO」は、憧れの世界に踏み入れて仕事をしていくという感じやけど、他のシリーズやと「成り行きで働くことになった」ケースが多いがいちゃ。
ここはネタバレながいど、実際主人公の琉生は「最初からウィスキーを作る気ではなかった」というのが触れられとるちゃ。本当はやりたいことあったがやけど、父親の死をきっかけに家業のウィスキー蒸留所を受け継ぐことになった…という話やけど、そこに至る葛藤がいろいろ描かれとるのう。
もうひとりの主人公の高橋は、転職を繰り返していて、自分のやりたいことを見つけられないでおるがやけど、駒田蒸留所を取材を繰り返していくことによってよぉ、自分のやりたいことも見つけていくような感じながいちゃね。琉生と高橋の対比と心理描写の変化をよぉ、話を通じて楽しんでいかれるのが魅力的やちゃね。
作風はかなーり地味やけどよぉ、その分「沁みる」という言葉が似合う作品ではないかなーと思うちゃね。それにウィスキーを作る過程を丁寧に描かれているだけに、飲みたくなってくる作品でもあるちゃ。
仕事について考えさせられる作品でもあるし、ウィスキーの魅力を感じる作品でもあるし、はたまた「家族」というのを考えさせられる作品やなーとオラは思ったじゃ。終了する前にもう一度見に行きたいなーと思うちゃ。
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