「セックスワーク・スタディーズ」を読んどるちゃ

富山市図書館によぉ、ちょっこし興味深い本があったがで借りてみたじゃ。

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性風俗を読み解く本やちゃね

この本はよぉ、性風俗などで働くセックスワーカーによる当事者団体のSWASHが出版されている本ながやね。

「SWASH」という団体からやけど、1999年に設立された団体でよぉ、セックスワーカーの当事者の立場から活動していく団体ながいちゃ。モットーとしては「セックスワーク・イズ・ワーク」ということでよぉ、性風俗も「健康で安全」によぉ、辞めたいときにはスパッと辞められるような状況を目指しとるがやね。

今までの活動では、HIVとか性感染症予防の啓発とかよぉ、労働実態調査をやったり、風俗店オーナーの研修とか、あとは海外のセックスワーカー団体とのネットワーク構築したり、国際会議に参加したりとか、いろいろ幅広くやっとんがいちゃ。

去年の参議院選挙ではよぉ、立憲民主党からSWASHの代表の要友紀子さんが出馬されとったがよ。「AV新法」絡みの件で彼女のことを知った方も多いやろう。

でよぉ、この「セックスワーク・スタディーズ」という本ちゃ、セックスワークを経験された当事者の声とか、支援団体の人達とか、性風俗のフリーライターなど、10人以上の著者が寄稿されとる本ながやね。

あくまでも「仕事」ながやね

この本の醍醐味というのはよぉ、性風俗というのを「仕事」として見ている点ながやね。

性風俗といったらよぉ、何やら汚れたイメージが強くてよぉ、そこで仕事をしとるもんとか女性蔑視とか貧困問題とかに結びつける人が多くてよぉ、どうしてもそれが「ステレオタイプ」になってしまうことが多いがやね。こういう現状からよぉ、日本でも「性風俗は撤廃」とか言う人ちゃ、結構多かったりするがやね。

ただよぉ、この本に触れてみて思うことちゃ、性風俗を賤業として考えとるわけやなくてよぉ、当事者としては「仕事」であるということを発信してきとるがいちゃ。

工場とか事務とか営業とかよぉ、世間一般の「仕事」と変わらないということながよ。

それを前提として考えるとよぉ、まず「性風俗」というのは、社会的排除をしてはいけない…というのは大前提にあるちゃね。ネガティブなイメージが元になったステレオタイプでよぉ、性風俗を汚れたものと扱うのちゃ、まず「人権蹂躙」であることを、ところどころで強調されとるちゃね。

ただよぉ、性風俗というのを「女のセーフティネット」みたいに捉える声に対しても「No」と言ってきとるところもミソやちゃね。当事者を無視した廃娼論を展開する人もそうやけど、同時に変な方向で擁護する人達にも警笛を鳴らしとるという内容で、限りなく「当事者」に寄り添った内容ながやね。

「仕事」だからこそ問題もあるちゃ

ただよぉ、出版している「SWASH」は性風俗を積極的に推奨しているわけやないがやね。

代表の要友紀子さんのツイートによると、性風俗に興味を持った子は、他の選択肢を勧めることをやってこられとるがやね。何も知らない立場の人があーだこーだを言うより、その現場を知っている人が話しするのちゃ、凄く大切なことやから、よく分かるなーと思うがいちゃ。

ステレオタイプによってかき消されがちな「当事者の声」という大切にしとるがやけど、これはあくまでも「性風俗を賞賛」しとるわけやなくて、オラどまがあらゆるところで働いている「仕事」としての観点で発信しとんがいちゃ。

性風俗も「仕事」というように考えたらよぉ、当然ホワイトなところもあれば、とんでもなくブラックなところもあるわけやちゃ。ホワイトなとこやったら、短時間で高収入を得られて、性感染症の検査もきっちりしとったりとかあるがいど、酷いところやと乱暴な客からセックスワーカーを守ってくれない店があったりと、まあいろいろ書かれているわけやちゃ。

ただよぉ、やはりステレオタイプで声がかき消されがちというところを考えたら、なかなか当事者が「性の話をしたがらない」というところもあったりして、非常に苦労しとる話も書かれとるがやね。

それに性風俗ならではの労働の問題とか書かれとって、例えば「ラブホテルに連れてかれたセックスワーカーが拷問とか暴力とか受けた話」とか「LGBT当事者のセックスワーカーの悩み」とかも書かれとるわけやちゃ。

ほんじゃからよぉ、これは非常によく考えさせられる本ながやね。

ステレオタイプに乗じた「汚れた」イメージで語っちゃうのももちろんやけど、変に持ち上げたりするのもおかしな話ながいちゃ。ただ一つ言えるのは、「当事者の声をかき集められている」ということながやね。それもきっちり活字化されているというのは、本当に貴重な本やと感じさせられるちゃ。

是非一度手にとってみることをおすすめするちゃ。

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