なんか今週末に秋田県知事選と秋田市長選を控えているみたくてよぉ、新スタジアムが争点になっとるみたいやちゃ。
秋田県知事選と秋田市長選ながやと
今週末は秋田で重要な選挙をやるがやと。
県知事選挙は前副知事の猿田和三候補、県議の鈴木健太候補、元会社員の大久保範夫さんの3人が出ていて、秋田市長選は現職の穂積志候補と、元秋田県議の沼谷純候補が立候補しとんがやね。
サッカーファンとしては気になるところは、やはりスタジアムがきになるところやけど、なんか市長選が争点になっとるみたいやちゃね。
大きく分けたら、穂積志候補が八橋運動公園内の第2球技場と健康広場があるとこに新築で、沼谷純候補が八橋運動公園内にあるASPスタジアムの改修を挙げているがやね。
うーむ…去年の11月のニュースで「八橋地区の健康広場のとこに新築で決定」という報道が出ていたがやけど、どうやら新人候補の沼谷さんはこれをひっくり返すみたいやちゃね。「改築の方が建設費が安く済む」という考えみたいやちゃ…。
なんか周回遅れな話になっとるじゃ
正直この選挙の話になって素直に思ったのは「周回遅れな話」やと思ったのう。
これまでよぉ、スタジアムで揉めていたのは、外旭川での建設構想やったがやけど、これは大型イオンモールの誘致が兼ねていることもあって、現市長の穂積志の利権が絡んでいるとかいろいろあったり、そもそも地盤が柔らかいなどで着工がだいぶ遅れるとかいろんな話が上がっていて、秋田県知事の佐竹敬久知事と上手く意見が合わせられなかったことがあったがやね。
ただ、去年は穂積志市長が八橋運動公園の中にする案を挙げてからは、佐竹知事は態度を軟化させてよぉ、11月にはあらゆるメディアで「建設予定地は八橋で決定」で出とったがやね。
ということで、今はこれからどのようにスタジアムを建設していくかを詰めていく段階…ということやけど、沼谷純候補の主張しとることは、すでに決定していることを覆すだけやなくて、また元通りに戻そうとしとるのは見て分かるやろう。
これについては、穂積志候補もきっちり反論しとらっしゃって、すでに10年も前から調査済みであることを発言されとって、ASPスタジアムの改修ではスケジュールの遅れや費用の高騰化をしてきされとるちゃ。
この沼谷純候補は「今回、再挑戦を決めたのは、この秋田市政、停滞しているものを前進させていきたい。停滞しているものの象徴としては、スタジアムの整備、まちづくりがあります」と発言されとるがやけど、去年は停滞していたものがようやく前進し始めたところであるだけに、やはり発言していることは「周回遅れ」と言わざるを得ないちゃ。
現職の穂積志候補については、外旭川にスタジアムの構想を展開したりと、いろいろカチャカチャにした面があって、スタジアム整備の遅れの原因になっとる部分は否定できんし、決して評価できるわけでもないがやけど、沼谷純候補に関しては「停滞しているものを前進させる」という割には、やろうとしとることが逆行しとんがやね。
「停滞しているものを前進させる」とかゆっとるけど、沼谷純候補は矛盾には気づかないやろうか?
クラブ側の見解
秋田のスタジアム関連について、どうしても引っかかることはあるちゃ。それは「クラブの見解が見えづらくなっとる」ことやちゃね。実際クラブがどういう感じでスタジアムを見ているのかは、サッカーメディアは取り上げることはあっても、地元のメディアはあまり取り上げていないと感じるちゃ。
ということで、昨今のブラウブリッツ秋田の見解については、ウェブメディアのタグマ内にある「秋田サッカーレポート」というサイトに出ているちゃ。

これを見た感じでは、どのような形でスタジアム整備計画が進んでいるのかが分かるちゃ。秋田市役所で新スタジアム整備協議会が3月4日に行われて、Jリーグクラブライセンス事務局(オンライン)、県スポーツ振興課、市スポーツ振興課、市まちづくり戦略室、ブラウブリッツ秋田が参加しとるがやね。施設の位置づけ、財源の活用、八橋運動公園の利便性について出ていて、結構具体的な話が出とるがよ。
箇条書するとこんな感じやちゃ
- 秋田市主体として整備
- Jリーグの他、秋田ノーザンハピネッツやプロ・アマチュアの試合など多様に活用
- 防災機能を兼ね備える
- 補助制度の活用、PFIなどの官民連携の手法を取り、財政負担を軽減できる
- 新スタジアム建設により、八橋運動公園を充実させ、利便性を高めることができる
- 5000人以上を基本としつつ、10,000人規模を目指していく
- 秋田県と秋田市は同規模の支援、同時に経済界や関連団体を含めた民間資金を確保する
- 企業型ふるさと納税、活用可能な補助金を検討して、自治体の財政負担の軽減を図る
結構具体的な話は出とってよぉ、財源に関しても、公費にだけ頼るがやなくて、補助制度を活用して国からの補助金とか、企業型ふるさと納税を活用したり、PFIによる一括発注性能発注を利用することによって財政負担を和らいだりしたりと、かなり踏み込んだ話をしとるのう。
「防災機能を兼ね備える」ということにも触れているあたり、建設費の半分が見込まれる「社会資本整備総合交付金」も、当然視野に入れているのは明確やちゃ。

こうやって見ていたら、沼谷純候補のように「改修ならば財政負担を軽くできる」というのは、すごく浅い考え方やし、建設コストを減らすことしか頭になくて、補助金とか企業型ふるさと納税とか知らないのかな…と疑問に思わざるを得ないちゃ。素人っぽさが丸出しで、これで市長務まるのかな…という疑問しか感じんちゃ。
こんなことは、スポーツ庁が出している何周も遅れているとしか言いようがないちゃ。
ブラウブリッツは自己資金で練習場整備しとる実績があるちゃ
あとよぉ、後半部分に岩瀬浩介社長への取材が掲載されとるがやけど、ブラウブリッツ秋田の資金調達能力をアピールされとるちゃ。
2023年から秋田市の北にある潟上市にあるブラウブリッツ秋田の練習場とクラブハウスがある「YSKスカイフィールド」というところは、ブラウブリッツ秋田は企業型ふるさと納税を活用してよぉ、総工費5億円を超える整備資金を確保している実績が触れられとるちゃ。
まあ、こういうところを見ると、ブラウブリッツ秋田は決して資金調達能力がない団体ではないことが明確やろう。練習場の費用になってくると、そんな大金がなくても整備できるもんやけど、そういったスキームを活用する能力と実績があるならば、スタジアムも同時に活用できるのは明らかやろう。
ほぼクラブだけが利用していくクラブハウスではなく、ラグビーの秋田ノーザンブレッツの他、プロ・アマチュアを含めた幅広く公共性のある活用ができるスタジアムになってくると、より幅広く資金調達ができると考えられるがで、実際は30億、40億など大きな金額を集めていける能力はあるかもしれんちゃ。
ちなみに去年開業したエディオンピースウイングには、70億以上の寄付金が集まっとるがで、サッカースタジアム自体はそういった寄付金は集まりやすい建設物であるのは分かるやろう。
ただ、当然のことやけど、こういった寄付金とか企業型ふるさと納税とかの民間資金というのは、建設規模とかスタジアムの仕様など「具体的な建設計画」が出ないと、サポーターも企業も金額出せるわけないがで、何も決まっていない段階で「サポーターや企業が金出してスタジアム建てれ」みたいなことは、社会常識的に通用するわけではないちゃ。
ましてや、日本には建築基準法、都市計画法などの法律が定められとるがで、民間が行政の許可なく勝手に土地を取得して勝手にスタジアムを建設するようなことはできんがで、こういったスタジアム計画というのは、やはり具体的な計画を立案したうえで、行政からの認可が降りてこそ可能であり、資金調達が可能であることは、ルール上決められていることは、頭に入れて置かんなんちゃ。
沼谷純候補については、こういった当たり前のプロセスさえも知らないように見受けられますちゃ。
秋田では政治やメディアはクラブをそっちのけ
クラブ視点での情報に関しては「秋田サッカーレポート」とか、他のサッカーメディアなどが取り上げられたりして、その都度、岩瀬浩介社長が取材に応えたりしとるわけやけど、こういったクラブ側の見解というのは、秋田のメディアではあまり扱われとらん印象を感じられるちゃ。
同時によぉ、秋田の議員とかの発言を見ていても、ブラウブリッツ秋田の見解とか岩瀬浩介社長の考えとかを、そっちのけにして、自分たちの持論を展開しとるんやないかと疑わざるを得ないちゃ。
そう思ったら、10年近く経っても、スタジアムの着工時期まで決まらずに、ズルズルと時間が浪費されとる状況というのは、秋田魁新報社を始めとしたメディアとか、ブラウブリッツ秋田に寄り添っていない秋田の政治家がダメやからやし、同時にこういう秋田のルーズさこそ、秋田の人口減少を招いているようにオラは感じてしまうちゃ。

コメント
コメント一覧 (5件)
クラブは営利団体。そっちのけになるのは当然。
>建設規模とかスタジアムの仕様など「具体的な建設計画」が出ないと、サポーターも企業も金額出せるわけない
クラブが計画立てれば良いのでは?市民は要らないと答えが出たから、市側に言ってももう無駄では?
資金も自分たちで集めれば良いのでは?
資金調達能力が優れている、は本業で稼いでいる企業に使う言葉でスポンサーだの寄付だの融資だのに頼る企業が使うものじゃないでしょう
>あさん
それはあなたの価値観でしか過ぎませんちゃ。
勝手に「本業で稼いでいる企業に使う言葉」と定義するもんではないがですね。
スポーツに限らず大企業こそ、補助金、融資など多様な資金調達手段を上手く活用するもんながですよ。
長崎スタジアムシティもエスコンフィールドも企業版ふるさと納税は活用されてますちゃ。
こんにちわ。選挙結果についてはどうこう申しませんが、ただとれぱん様は「有権者でもない地域への政治介入発言は慎むべぎ」と言っておられたので、この記事自体に違和感を感じました。
秋田の人口減少まで批判しているのは、秋田のサポーターの人からも愉快ではないのでは?
>まつりさん
こんにちはやちゃ。
「発言を慎むべき」まで発言はしてないがですが、根本的には「有権者の意志を尊重する」という考え方ですちゃ。同時にブラウブリッツ秋田はカターレの次くらいには好きなクラブであるがで、やはり好きなものに利益に関わることなら、むしろ発言することは当然ではないかと考えてますちゃ。
>秋田の人口減少まで批判しているのは、秋田のサポーターの人からも愉快ではないのでは?
どう読んだらこのような解釈になるのかちょっと意味がわからないですちゃね。あくまでも「政治や地元メディアが足を引っ張っていることが人口減少を招いているのでは?」という指摘をしとるのですね。愉快ではないとされる秋田のサポーターがいるというなら、オラのところまでちゃんと連れてきて欲しいなあと思いますちゃ。