噂のいわきFCの試合を見てみたじゃ 後編

前半は主に戦術面について触れたがやけど、今回は違う感じにするちゃね。

目次

天皇杯福島県大会は福島ユナイテッドの勝利

もう2ヶ月前の試合やけど、この試合ちゃ、延長戦の末によぉ、福島ユナイテッドが2-1でいわきFCに勝って、9連覇を果たして、福島県代表になったがやね。

去年の富山県大会でよぉ、カターレ富山が富山新庄クラブに負けたときの空気とか、その直後に岸野さんが解任されたこととか、そういう空気を知るもんとしちゃ、「Jリーグクラブ」である、福島ユナイテッドに掛かるプレッシャーちゃ、本当に半端ないもんやと感じさせられたのう。アンダーアーマーがバックアップしとってよぉ、資金力や環境面などちゃ、実際のところ、いわきFCの方が断然上ながやけど、こちらは福島県2部で、福島ユナイテッドはJ3という立場やと、クラブの根幹を揺るがしかねない存在だけに、大変な試合やったと感じたのう。

試合を見てて思ったがやけど、実況や解説が「福島ユナイテッドがポゼッションのチーム」とおっしゃるし、実際に富山で試合をしとったときも、その時のカターレと同様に、パスを丁寧に回していくチームには違いないと思っとるがやけど、この試合に関しちゃ、自分達のスタイルとかほとんど拘らずによぉ、内容がどうであれ勝利することに徹したサッカーやったと思うちゃね。

いわきFCに関しちゃ、多少は対策はあるかもしれんねど、基本ちゃ、自分達が標榜しとるサッカーを曲げることはせんし、この試合では貫き通したかな?とは感じるちゃね。挑戦者として目指してきたものをぶつけようとするチームに対してよぉ、県のトップとしての姿勢を出していかんなん福島ユナイテッドが、この試合に抱えとる重苦しさを感じさせられるもんはあったかのう。

フィジカルの強さがサッカーの可能性を広げるちゃ

いわきFCについて、また話を戻すがやけど、やっぱしフィジカルちゃ、サッカーそのものの可能性を広げるのは間違いないちゃね。単純に競り勝てる力があったら、そりゃロングボールを自信持って出していけるしよぉ、それに正確なキックを弾道が強いボールで蹴られて、それもすぐに動ける瞬発力もあって、全力プレーの中で強いボールを受けても踏ん張っていられる力やったりと、多岐にわたって、影響を及ぼしていくがいちゃね。

現代のサッカーちゃ、アスリート化がえらい進んでよぉ、身体能力、運動能力の高さを求められてよぉ、「技術がフィジカルを上回ればいいにか?」が通用しなくなってきとるちゃね。

この試合でよぉ、いわきFCの高野次郎選手が最も印象に残っとるがいど、「最終ラインのプレーメーカー」みたいな感じで、一昔やと前目のポジションがやってきたことが、最終ラインでもやれるようになっとるがいちゃね。試合終盤に最前線へポジションを移した通り、おそらくこのチームの中でも最も信頼度が高い選手の一人やと思うがいど、彼のような選手が一人おるだけで、

オランダサッカーの伝統を踏襲しとるようなサッカーを志向しとるピーター・ハウストラ監督やからこそ、高野選手のようなのは欠かせんがやろう。90年代やとロナルド・クーマン(現エヴァートン監督)、フランク・デ・ブール(現インテル監督)、近年やとトットナムのCBコンビでベルギー代表のヤン・ヴェルトンゲン、トビー・アルデルヴァイレルトといった選手ちゃ、アヤックスでプレーしてきとって、ロングフィードを大きな武器としとる選手ながいちゃ。彼らが蹴る高精度で質の高いロングフィードによってよぉ、ピッチの横幅を広く使えたり、中盤を省略したダイナミックなスルーパスやったりとするわけやちゃ。これが緩くて精度が低いボールしか蹴られんと、相手にすぐに対応されてしまうからのう。

高野選手に限らず、いわきFCの選手達ちゃ、基本的に弾道が鋭いパスが多いもんやから、実際のところ、他の選手が若干遅れて間に合わんかったり、間に合ってもボールコントロールできんかったりするとこが散見されたがやけど、もしこれがミスが減ったとなると…サッカー自体の可能性は広がっていくちゃね。

そこで求められるのちゃ、コントロールする以前に追いつかんなんし、それも何度も続けんなんがで、サッカーの技術を磨く以外のことも含まれるちゃね。

フィジカルスタンダードを変えるのは、いわきFCだからこそのプロジェクトやちゃ

よくこういうプロジェクトを立ち上げるのに、「なんでJリーグでやらんが?」とか、たまに耳はするがいど、たぶんJリーグで立ち上げようとすると、もっと難易度は高いかもしれんちゃね。

まずは、徹底的なフィジカルを磨いていくには、やっぱし環境面の整備もそれに合わせんならんとこはあるやろうのう。このフィジカル戦略に関しちゃ、単純にサッカーで勝てるだけの話やなくてよぉ、同時にサプリメントのDNSを売っていく事業と繋がりがあるだけによぉ、その辺りを受け入れられるかどうかはあるやろうのう。「身体が小さい日本人に合ったサッカーをしよう」ではダメで、「世界の壁を打ち破るフィジカルを作る」というのが彼らの狙いやからのう。

そのためには周りで理解してくれるようやないといけんがやけど、良くも悪くも成熟してよぉ、それなりのことが確立されてしまっとるJリーグのクラブやと、それを受け入れるかどうか…を考えたら、ハードルは高くなるやろうのう。実績があるようなベテランがおっても、DSNが要求するフィジカルを身につかないと判断するがなら、難色は示すやろうしのう。

スポンサーにとっちゃ、カテゴリー問わずによぉ、ビジネスとリンクしないものに投資する価値はないちゃね。お金やサプリメントを提供するがなら、それに準じたレベルまでフィジカルを鍛えてもらわんならんし、それを応えるのがプロフェッショナルやからのう。もちろんサッカーでもちゃんと勝っていかんならんがやけど、彼らに関しちゃ、自らの商品を宣伝すること自体が、チームの勝利にリンクしていかんならんしのう。

いわきFCとはベクトルが別やけど、「日本人らしいサッカー」の追求をテーマとしとる、FC今治とかも、「勝利の哲学」ありきでスポーツクラブを運営しとると思うがやけど、残念ながらそこまで極端にクラブ運営の舵を切っとるクラブちゃ、Jリーグにはほとんど存在せず、選手を集めてチームを作るの連続にしか過ぎんとこは多いと思うちゃね。

考え方がロバノフスキーのディナモ・キエフっぽいとこはありそうやちゃ

下のカテゴリーからJリーグを目指していくチームちゃ、Jリーグ経験者を集めてよぉ、そのタレント力を活かす方向にやっていくのが従来のやり方やけど、そういうクラブと比較すると、いわきFCのやっとることは、やっぱし独特やちゃね。

まずは「コンバイン」と呼ばれる、セレクションで合格した選手を集めてよぉ、チームを作っていくわけやけど、ここのセレクションちゃ、最初からフィジカルテストが課せられとるがやね。日本ちゃ、これまで積み上げられた実績を重視する傾向にあるがやけど、いわきFCは彼らなりの独自の評価基準を持っておられて、そこで重視する項目の一つがフィジカルながやね。ベンチプレスも項目に入るとは、他には無かろげ。

そこでよぉ、一つふと思ったチームがあるがいちゃ。
それはヴァレリー・ロバノフスキーが率いる、かつてのディナモ・キエフやちゃ。


ロバノフスキーといえば、70年代にディナモ・キエフの監督に就任してよぉ、バスケットボールの速攻をヒントによぉ、カウンター攻撃をデータ化したお方やちゃね。あらゆる事象を数値化してよぉ、そのためにパターンを構築させてよぉ、それを実践するために、選手達を徹底的に鍛えさせて、チーム戦術も浸透させてよぉ、組織的なチームを作りあげたがいちゃ。

70年代のディナモ・キエフも、キエフの高官がよぉ、チームを強くするために、西欧から選手が来てもらうように提案したみたいやけど、これにはロバノフスキーは断っとるがやね。一人上手い選手が入ってよぉ、サッカーが変化するよりちゃ、一人でも運動能力が優れた選手を作ってしまおうという考えやろう。若き日のシェフチェンコが「逃げ出したかった」というくらいに鍛えられたみたいやけど、国内組が大半でスター選手がおらんかった2000年前後のディナモ・キエフにおいてよぉ、チャンピオンズリーグベスト4まで導いてしまったがいちゃ。

いわきFCも道半ばやちゃ

最後にやけど、これほどいわきFCについて呟いたがいど、試合を見とったら、やっぱしまだ踏ん張りがきかんとこでのミスやったり、後半残り10分くらいでよぉ、堪えきれんがになったりといろいろあるちゃね。

おそらくそういうミスがあっても、チャレンジし続けるチームやと思うがやけど、全体的なプレー強度を落とすつ折りは彼らにはなくて、ひたすら間に合うように努力していくがやろう。Jリーグの残留争いをするようなチームやと、「まずはミスをしない」ことを重視して、攻撃も相手を攻めさせてよぉ、そのスキを狙うようなリスク回避とラッキーパンチを狙ったようなサッカーをするとこがあって、それも結果がそこそこ出たりするわけやけど、生き残ることはできても、強くなるチームになるとは言い難いやろう。

細かいミスが散見されるとこが見えるだけに、まだまだ進化の過程にあるチームやと感じるちゃね。

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