後編書く…といってから、2週間くらい放置しとるがいど、いい加減書くちゃ。
前回で触れていたがいど、今から60年前くらいにすでに「0トップ」が存在しとったがやね。ナンドール・ヒデクチをポジション下げていくことで、イングランドの守備陣をギタギタにしていくのは、前回の記事で書いた通りやちゃ。
5レーンの源流?
それが後半になってくるとよぉ、5点目が波状攻撃から、最後はボジクがミドルシュートを決めていったり、6点目がプスカシュのループパスから、ヒデクチがゴールを決めていくがいど、まあウェンブリーでやりたい放題やっとったがいちゃ。
ダメ押しになった6点目やけど、これも驚いたのう。
何回も確認しながら見ていたがいど、いつの間にか巧みにポジションが入れ替わっとんがやね。CFのヒデクチがポジションを下げて、プスカシュかコシチュか(はたまた2人共か)がポジションを上げていくのが、当時のマジック・マジャールの特徴やったがいど、サイドの選手でもポジションを入れ替わって、ヒデクチが大外からヘディングシュート決めとるにか。
これはどこまで意図的にそうやったのか分からんところやけど、完全に相手の守備陣の視界に入っていないところから、上手いこと侵入してきとるがで、まあ本当にお見事なゴールやちゃ。なんかサッカーの考え方からしてえらい違うというか、驚くばかりやにか。
当時のハンガリーのいろんな動画を見てて思うことやけど、当時のプスカシュの動きちゃ、ポジションの取り方とか、現代で言う「ハーフスペース」でプレーしとる感じやのう。コシチュやヒデクチとの相互の動き出しの関係から、相手の守備陣が食いつきにくいところに、いつも張っている感じながやね…。
当時の守備のロジックとかを下にして考察せんなんところやけど、この後の戦術家達に大きな影響を与えたのは、なんとなく分かる気がするちゃ。
プスカシュは火星から来たらしいちゃ
この試合を見たボビー・ロブソン氏はよぉ、「オラどまは今まで見たことないようなプレースタイル、システムを見たじゃ。彼らのサッカーの前では、オラどまは何も意味がない存在やったがよ。オラたちはプスカシュを知らんだがよ。彼はオラどまからしたら『火星からやってきた』選手やったじゃ。オラどまはハンガリーに打ち勝ち、彼らにサッカーたるものを教えるつもりやったがいど、実際はハンガリーが先生でイングランドが生徒やったじゃ」…と語っておられたがやね。
ここまで言わせるとは、どんだけ衝撃的な試合やったがでしょう。柔軟性の無いイングランドに対して、好き放題にハンガリーが打ち負かしたがやけど、今、こうやって動画を見るだけでも本当に違いを感じてしまうちゃ。
この試合の後には、終始ハンガリーの攻撃陣に翻弄されとった、ジョンストン、エッカズリー、ラムジー、モルテンセン、ロブ、テイラーは呼ばれることがなかったようやちゃ。
寄せ集めと連携の取れたチーム
この試合の背景ちゃ、両者の大きな違いがあるちゃね。
イングランドは選手達は普段は違うチームやったがいど、ハンガリーは長期間で一緒に過ごすことが多かったがで、チームとしての成熟度に大きな差があったことながよ。
ほとんどの選手がハンガリー陸軍のチーム「ホンヴェド」でプレーしとったこともあって、当時の選手達はお互いのことをよく理解しとったがやね。そんでもって、五輪や国際大会などで長期的な遠征をすることもあって、戦術練習もえらい練度が高かったようやちゃ。
あとは、ガーディアンの記者によると「基本的な運動能力がまるで違うちゃ。ハンガリーはアスリートやにか」とおっしゃったことやちゃね。イングランドはハンガリーの選手に対しては、スタンリー・マシューズ以外はスピードで劣る選手ばっかしやったという記録があるがよ。
なんか現代に全部つながってくるように思えるのう。不思議やわ…。
このハンガリーを目にしたイングランドはよぉ、マット・バスビーが戦術やトレーニングなどえらい研究して、マンチェスター・ユナイテッドの黄金期を作ることになるがやね。このハンガリーからよぉ、70年代のオランダの「トータルフットボール」にも繋がってくるがいちゃ。
60年以上前の試合やけど、現代に繋がってくる感覚を覚えるこの試合やけど、これは「世紀の試合(Match Of Century)」と呼ばれとるちゃ。
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