「野球くじ」がNPBオーナー会議で検討されるニュースが出てるちゃね。
中学野球や競技人口減少への対応など、野球振興のための財源を確保することが目的ながやと。
いやいや、ちょっこし待たっせま…。
別に野球くじをやるのは構わんがやけどよぉ、目的が「野球振興のため」とはどういうことながよ。今のスポーツくじがどういうようになっとらーか分かっとらーかよ?…と思うもんはたくさんおるやろう。
実は現在のtotoやBIGは、単なる「サッカーのくじ」やないちゃ。
今ではスポーツ施設の整備やジュニア育成、障害者スポーツなど、日本のスポーツ全体を支える財源として活用されとらーよ。決して「サッカーのために活用されとる」わけやないがやぜ。しかも、その歴史をたどると、Jリーグの誕生からスポーツ庁設置まで一本の線で繋がっとんがやね。
今回は、「野球くじ」のニュースをきっかけに、日本のスポーツくじがどのように誕生し、どのような役割を果たしてきたのかを振り返るちゃ。
「サッカーのくじ」では終わらなかったじゃ
1980年代、日本のスポーツ界は慢性的な財源不足という課題を抱えとったがやね。

80年代になってきたらよぉ、国際大会がえらい増えてきたし、海外遠征も増加してよぉ、強化がどんどん進めていかんなんし、そんでもってスタッフも充実していかんなんがで、いかんせん金必要やったがいちゃ。
そんでもって、政治では構造改革やったがで、国鉄民営化をはじめによぉ、行政改革は進んでいくようなご時世やったがで、とてもやないけどスポーツに予算を回すのも難しかったみたいやちゃ。それにスポーツ関連も改革が進んでいって、1991年にJOCが設立しとるがよ。JOCは独自で採算を出していく必要があったがやね。その中で出てきたのが「Jリーグ」やったわけやちゃ。

Jリーグ開幕時からサッカー人気が一気に伸びてきてよぉ、当時のイタリアでは「トトカルチョ」がやっていて、それが日本でも認知されるようになってきたがよ。ちょうどいいタイミングやったがで「欧州のようにスポーツくじを導入できないか」という議論が進んでいったがやね。
日本共産党や日本弁護士連合会、更にはプロ野球界が長嶋茂雄をフロントマンにして全力で反対しとってよぉ、国内でもだいぶ意見が割れとったがやね。ほんじゃけど、議論を重ねた結果、1998年にはスポーツ振興投票法が成立。2001年にtotoがスタートしたがよ。スポーツ振興くじの売上から当選金と経費を差し引いた金額を「収益」としてよぉ、その1/4が国庫(現在は1/3)で、2/3はスポーツ振興に活用されるというもんやったがよ。

……とはいえ、最初から成功したわけやなくてよぉ、売上は伸び悩んでたがよ。始まってからしばらく赤字続きやったし、とてもスポーツ振興への支援となるような状況やなかったがいちゃ。
しかし2006年、BIGが登場すると流れは一変するちゃ。

BIGは非予想式のスポーツくじやちゃね。試合予想がランダムに決められたもので、サッカーのことよく分からん人でも買いやすいもんやったがいちゃ。これがよぉ、totoよりも当選金額が高くてよぉ、当選がなかった場合、配当金が余ってしまった場合には次回に当選金が持ち越しになるキャリーオーバーが魅力的やったが、これが人気商品になって、爆発的に伸びていったわけやちゃ。
導入当初は全然機能していると言えなかったがやけど、BIGの出現によりよぉ、スポーツ振興くじは安定した財源となり、日本のスポーツ政策を支える制度へと成長していったがいちゃ。
オリンピックにも無関係ではないちゃ
このスポーツ振興くじの登場によってよぉ、オリンピック、パラリンピックのメダル数が大きく変化していくちゃ。

見るからに跳ね上がりが凄いちゃね。この傾向は夏季五輪よりも冬季五輪、オリンピックよりもパラリンピックの方が顕著とも言えるやろう。
もちろん「スポーツくじがあったからメダルが増えた」と単純化することはできんちゃ。選手の努力、指導者、競技団体、トレーニング施設など、さまざまな要素があるがよ。
ただよぉ、スポーツ振興くじによって安定した強化財源が確保され、スポーツ環境の整備が進んでいっとるちゃね。この意味では、スポーツくじは日本スポーツの土台づくりを支えた制度の一つと言えるでしょう。
野球くじとの違いはどこにある?
ここで今回のニュースに戻るがやけど、現在報じられている内容を見る限りでは、野球くじは野球振興のための財源という位置付けやちゃ。報道ベースでは野球に限定していることが分かるやろう。この辺りはスポーツ振興くじが導入された経緯とは大きな違いがあるちゃ。
- スポーツ振興くじ=スポーツ全体の財源
- 野球くじ構想=野球振興の財源(現時点の報道)
という違いがあるがよ。これは現状のスポーツ振興くじとは大きな隔たりがあるがで、なかなか厳しそうな感はあるのう。ということで課題はこんな感じやろう。

法律の整備
- スポーツ振興投票法などの法制度をどう整備するか。
- 法改正が必要か、現行制度の枠内で対応できるかが最大のハードル。
実施主体の決定
- JSC(日本スポーツ振興センター)が実施するのか。
- それともNPB独自の制度として運営するのか。
収益の使い道の設計
- 収益を誰に、どのような目的で配分するのか。
- 対象(中学・高校・女子・独立リーグなど)や助成方法を明確にする必要がある。
公益性の説明
- 「なぜ野球くじが必要なのか」を社会や国会に説明できるか。
- スポーツ振興全体との整合性や、他競技との公平性をどう示すか。
こうやって見るとかなり課題は多そうやし、今後どのような制度設計になるかは分かりませんが、この点は注目していくべきポイントかと思うちゃ。

コメント
コメント一覧 (3件)
NPBの関係者ってtotoのことあんまり知らんのかな?普段、野球ファンたちは、プロ野球は儲かってる、稼いでるって言うてるんやったら各球団10億円ずつ出したらどうかって思いますわ。
それで120億。これだけあったらいろんなことできますよ。ホンマに自分らのことしか考えてへんな~って思いますわ。
>シンイチさん
コメントありがとうやちゃ。
toto創設に大きく貢献した江本孟紀元参議院議員が、NPB関係者を厳しく糾弾していたがですよね。野球くじの理由を中学野球の普及を理由としていたがやけど、江本孟紀さんは「プロ野球が儲かっているなら10億円ずつ出したら良い」と言っとるがなら、確かにそのとおりかと。
この点、Jリーグ、Bリーグ、SVリーグ等は、育成組織の所有を義務化しとるがで、自分達で育成・普及に取り組んでいるから、この点では上手くやれとるかと思いますちゃ。
江本さん、そんなこと言うてはったんですか?それは全然知りませんでした。
10億円っていうのも適当に言うただけなんで。(笑)
ただこの野球くじが実現したとしても中学野球の普及というのは、ホンマに厳しい状況やと思います。本来なら15年前、20年前に始めとくべきこと。正直言って時すでに遅しという感がします。
里崎さんは「今が適正人数。昔が多すぎた」って主張してますが、楽観的過ぎる気がしますね。