第21節 ガンバ大阪U-23 – カターレ富山[2] / 培われた「戦術柳下」と諸刃の剣の「花井心中システム」

ガンバ大阪U-23-カターレ富山の後編やちゃ。

後半に2枚替えやちゃ

本当はまだまだ前半のことを書きたいところ(特に先制点の局面)を書きたいところやけど、レビューが終わらなくなってしまうがで、後半に行くちゃ。

前半を中村仁郎、唐山翔自のゴールによって、0-2で折り返したカターレはよぉ、1トップの大野耀平と左サイドの末木裕也を代えて、FW平松宗、MF戸高弘貴を投入したがいちゃ。

右サイドの活性化

この交代は開始早々に功を奏したがやね。機能不全やった左サイドをドリブル得意の戸髙を入れることによって、相手を引きつけることに成功したがいちゃ。

そしたら、ガンバの陣形が右側(カターレから見て左)に傾いたがで、そこですかさずサイドチェンジすんがよ。そしたら、柳下と椎名のコンビで崩していって、クロス攻勢かけていったがいちゃね。

今季のカターレではあまり見られなかったがいど、前嶋がおったころは、彼がドリブルで相手を引きつけてから、逆サイドに振って柳下がクロスで狙っていく形は結構やっていたがやね。そんでもって184cmの平松がニアに飛び込むがで、相手としてはかなり対応しづらいちゃ。これを戸髙を起用することによって、後半は昨シーズンまでできていたことを復活させられるようになったがやね。

今季は影を潜めていた「戦術柳下」やけど、戸髙を使うことで活性化させられたのう。右SBで高速クロスと飛び込みを得意とするとは、まるでドルトムント所属のベルギー代表のトマ・ムニエみたいやちゃ。彼はまさに「越中のトマ・ムニエ」やちゃね。

そんでクロスを警戒されてきたら、今度は椎名がサイドに開いて、椎名のクロスから、柳下がニアに飛び込んでいく攻撃も見せてきたじゃ。椎名と柳下が2つのレーン(ハーフスペースとタッチライン際)を入れ替えることによって、ガンバの守備陣を翻弄してきとるがやね。

ゴールへの道筋が一つできたカターレはよぉ、この攻撃を軸にして、前半とは見違えるようなサッカーを展開していって、2点返して同点に追いついてよぉ、逆転ムードになったがやね。

致命的ミスで決勝点を取られたじゃ

ところが82分になってよぉ、カターレに悪夢がやってくるがいちゃ。

カターレがビルドアップでトップ下にいた花井が右サイドに降りてきたがいちゃ。

前列に移動していた柳下としては、花井のパスを信じて裏を狙っていったがやね。他の選手はパスコースを作ろうとステップでズラそうとしたがいど、ガンバの守備陣はパスコースをガッチリ潰したがいちゃ。

(それなら柳下に出しておけま…と言いたいところやけど)そしたら、碓井は花井を助けようとして、ガンバのプレスがかかってこないタッチライン際にポジションを移したがやね。これは妥当な判断やちゃ。これで花井は背後にいる碓井に預ければいいわけやちゃ。

ところがよぉ…

これが花井さんがよぉ、パスを受けたときの碓井のポジションに蹴ったがやね。そこには碓井やなくて、相手のキープレーヤーである塚元大がおったわけやちゃ…。

その塚元からエースの唐山翔自にスルーパスが入って、カターレは万事休すやちゃ。

状況把握の問題

この痛恨の花井のパスミスについてはどう思うのかは人それぞれやろう。

ただ、オラとしては「スタメン落ちでも良いんやないか?」と思うのが正直なところながいちゃね。柳下はパスが来るのを信じて裏を狙おうとしとるし、碓井は助けようと安全なポジションへ移動しとるがで、そこで取ったプレーが安直なバックパスとは「凄いパスが出せるがにピッチ状況を見極められないとは、なんて残念なパサーながでしょう」と思ってしまったがやね…。

それ以上にガンバの先制点の起点になるところで、緩慢なプレーをしたのが、パスミス以上に残念な気持ちになったがやね。ガンバのボールになった時点で、中央のパスコースを消しておけばよぉ、ガンバはバックパスをするしかない状況になって、守備陣を助けられたはずながやね…。

見える数字だけで評価していいがけ?

カターレにおける花井の存在は、かなり大きいことには違いないちゃ。チーム得点王やし、チームアシスト王やし、攻撃面では明確な数字を出している選手やちゃ。

ただ、身体張った守備や運動量を求められるセントラルハーフやと、ほとんど守備面で足かせになってしまうがやし、碓井みたいな気の利いたポジショニングを取れるわけやないがよ。そんで守備負担が少ないトップ下やと、相手の激しいプレスに耐えられなかったり、ファーストプレスに行けない問題が噴出してしまうちゃ。

パスは上手くても、イニエスタみたいがに簡単に奪われないくらいのボールコントロール能力があるわけやないちゃ。それに攻守の切り替えで心身の切り替えができていない様が見えてしまっとるしのう。今回はパサーとしては致命的な状況把握の問題が出てしまったじゃ。

つまり屈指の技術を持つ一方で、よほど上手い具合にチームを作れないと、攻撃面での数字をチャラにしてしまうくらい、大きな代償を払うことになるがやね。

そんなカターレをサポーターも他からも「花井心中システム」なんて言われたりするがいど、オラは「攻撃が良ければ他のところは許してやっていい」とは考えないし、それなら花井には今頃10得点10アシストくらいの結果を残してくれんと、納得行かないのがオラの思うところながやね。

秋田の江口直生を見るといいちゃ

これを首位のブラウブリッツ秋田を引っ張る江口直生と比較すると明確やけど、花井ほどのスーパーなプレーをするわけやないがやけど、キック精度はなかなかのもんやし、それにフィジカルも守備面でもスキのないがで、彼と比べてしまうと、花井を頑なに使い続けるカターレには「意識が低い」と思わざるを得ないちゃ。

この記事を見てオラの発することに納得ができんがなら、明日の「FC岐阜-ブラウブリッツ秋田」を見て、江口直生選手のプレーを見てみると良いと思うちゃ。

「チームを勝たせること」「プロフェッショナル」の姿を感じられるはずやちゃ。

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