【第29節】モンテディオ山形 – カターレ富山[レビュー] / なんとかしようと手は打っているがやけどね…

現在3連敗中で、残留圏内の17位との差が7に広がっているカターレは、アウェイのNDソフトスタジアムでモンテディオ山形と対戦やちゃ。

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フォーメーション

カターレのスタメンやけど、16試合ぶりに井上直輝がトップに入っとるのう。そんで小川慶治朗と2トップの形になるちゃ。あと、左サイドは伊藤拓巳と吉田新のコンビ、右サイドは髙橋馨希に、怪我から戻ってきた布施谷翔が右SBに入るちゃ。

山形は前節と全く同じメンバーながよ。ディサロ、氣田亮真、土居聖真と強力攻撃陣を擁するちゃ。

試合を振り返るちゃ

井上直輝と小川慶治朗の2トップ

この試合ではよぉ、かなり珍しい2トップになっとったがやね。

16試合ぶりの出場になる井上直輝に、2トップの一角としては初めての起用となる小川慶治朗のコンビながよ。かなりフレッシュな組み合わせやと言えるやろう。これで何をやろうかとしていたのか解説するちゃ。

根本的には井上直輝が前線でボールを収める役目をやっていて、小川慶治朗はその井上直輝の周辺を動きつつ、山形のディフェンスラインの裏を狙っていこうとするがよ。とにかく最前線やら、ちょっこし下がってボールを受けながら、こちらの攻撃の潤滑油になるべく動き回っていた井上を囮にしながら、小川慶治朗が決定機を伺う形やちゃね。そんで井上直輝の周辺には髙橋馨希、伊藤拓巳らが寄っていって、コンビネーションから中央突破を図っていくちゃ。

そんで、ディフェンスは井上直輝の献身的なプレッシングを軸にしながら、[4-4-2]のハイプレスでよぉ、相手陣地で戦うように振る舞っていたじゃ。カターレとしてはなんとしてでも先制ゴールを奪うべく、積極的に動いていたのは分かる展開やったじゃ。

間延びするがやねぇ

これで立ち上がりは良い感じにゲームは入れたし、実際にゴールに迫れるシーンを作れていたがで、悪い感じではなかったがよ。ただよぉ、相手のDFの城和のパフォーマンスが素晴らしかったのもあり、なかなか相手のディフェンスラインの裏を取れない展開になっていたじゃ。ゲームの入りは良かったがやけど、個の能力の高い山形の守備陣に食い止められていた感じやったのう。

ただ、ゴールを奪えない展開になってくると、カターレのハイプレスが続かなくなっていくがやね。

徐々に山形が攻めていくターンになっていくがやけど、そちらも裏抜けがすごく得意としているディサロがおるだけあってよぉ、カターレの最終ラインはどうしても下がりがちになっていくちゃ。パスの出し手になる中盤の選手が前を向ける局面になってしまったら、最終ラインは下がって対応するのがセオリーやけど、そこからカターレの戦い方にブレが生じてくるわけやちゃ。

前の2人は積極的に前へ行こうとするがやけど、3列目以降がついていかない展開になっていって、チーム自体が間延びしていくがよ。竹中元汰と植田啓太のボランチコンビもズルズルと下がる局面になっていくがよ。そんで、立ち上がりは積極的に攻めていたカターレの左サイドやけど、吉田新が上がっていくところに氣田亮真が起点を作るようになってくるがで、そこを警戒するあまり、左サイドからの攻撃も停滞していって、山形のターンになっていくがよ。

守備の連携が乱れて立て続けに失点

そんでよぉ、ボールを奪ってカターレが攻めるターンになっても、このチグハグの状況は変わらんがよ。そうしていくと山形にチャンスがたくさん生まれてしまっとるがよ。

山形が自陣での競り合いでボールを奪うと一気にカウンターへ展開するちゃ。左サイドを使うと、左に流れた土居聖真のクロスからニアに飛び込んだディサロが技アリのヒールシュートを決めて、モンテディオ山形が先制したじゃ。

これ、ディサロのゴールが見事やけど、敵陣深い位置からボールを奪われておいて止められないカターレのディフェンス陣がボロボロやちゃね…。ファールで止めるくらいの局面やけど、ズルズルと下がる一方になっていて、誰もボールホルダーにアタックしていないのがきついところやちゃ。最後はディサロが見事やけど、人数が揃っている局面でこれを決められるようでは厳しいちゃ。クロスに対応した髙橋馨希の対応は…正直ないのう。あそこでクロスのコースを切っていれば、カターレの守備陣が戻ってポジションを整える時間を作れたはずやけど、これはディフェンスになっていないと言わざるを得ないちゃ。

そんで前半終了間際には1点決められるちゃ。

山形が左サイドからサイドチェンジで右SBの岡本一真へパスを出すがよ。そんで岡本一真は田中渉へパスを出すと、ゴール前へめがけて走っていくちゃ。田中渉から中村亮太朗へ繋いで、中村亮太朗がスルーパスを入れると、ゴール前に出没した岡本一真が抜け出して、GK田川知樹との1対1を決めて追加点ながよ。

いかんせん、ラインがズルズルと下がりすぎて、ボールホルダーにプレスがいかない状況になっとるから、ラインを破られるのは至極当然といったところやろう。岡本一真の動きには対面の伊藤拓巳がついていって止めに行こうとしていたがやけど、他の選手はボールウォッチャーになっていたから全然やったのう。

後半3人交代で巻き返しを測るもカウンターからやられて轟沈

後半の立ち上がりに井上直輝、植田啓太、伊藤拓巳の3人を下げて、古川真人、吉平翼、河井陽介を起用して、一気に3人を入れ替えたじゃ。

この後は、カターレはギアを上げて相手陣地に攻め込もうとしていたがやけど、これは2点差つけた山形が「無理をしない」でバランス重視で戦っていたことが要因やろう。ボールポゼッションは前半からは回復傾向にあったし、前半はあまり機能していなかった右サイドも、松岡大智起用後からは活発な動きを見せていたじゃ。

しかし、69分に中盤を潰されて、田中渉のスルーパスから、途中出場の高橋潤哉が決めて、山形が3点目やちゃ。これで万事休すやちゃね。

試合は0-3で終了やちゃ。カターレは泥沼の4連敗ながよ。

雑感

開始10分で相手のペースになるデジャヴ感否めず

やはりカターレはデジャヴ感が否めんかったのう。

前半の立ち上がりに、何かしらの手を打っては、それなりの形を作っていこうとするがやけど、10分は保たんがやね。そこからチーム全体がバラバラな動きになってしまって、相手にスペースを与える展開になってしまうと、20〜30分くらいに先制点を食らってしまうちゃ。そんで前半終了間際辺りでもう1失点…みたいな感じやちゃね。

後半に選手交代していって、また良い感じに攻められるかと思ったら、相手に対応されてしまって、逆に失点してしまうがよ。ラスト10分くらいで猛攻しかけるがやけど、せいぜい奪って1点、最悪で無得点で終了…という感じながやね。

ハイプレスやったり、立ち上がりは守備的に入ろうとしたりと、まあいろいろやっとるんやろうけど、どれもこれも一夜漬けでやったような感じながで、どうしても成熟度やったり、持続性やったり、全然ダメやったりするがで、結局はうまくハマらないのがオチながよ。

上手く行かないから、何でもかんでも手を打ってみようとするがやけど、全然ハマらんがで「次はこれ」みたいな感じでやろうとするがやけど、一夜漬けで上手くいくわけもないがで、結局は毎試合中途半端になってしまっとるのがいちゃ。

あと、最初の10分間でなにかしようとしても、相手に流れが渡ったときによぉ、カターレは修正する能力がないと言わざるを得ないやろう。そして、次に何をやろうかという「プランB」も存在してないし、力量の無さが出てしまっとるやろう。

このままやと後に悪影響を懸念

夏の中断明けの6試合は1分5敗になったわけやけど、大分戦は古川のゴールがオフサイドっぽいところを考慮したら、実質全敗と考えてもいいくらい酷い状況になってしまっとるちゃね。

間違いなく現在のJ2リーグでは最弱やろう。最下位の愛媛も悲惨やけど、愛媛以上に点が取れてないのが今のカターレやしのう。

とにかくこの状況がシーズン終了まで続いてしまうのは、この後の影響が懸念されるかとオラは思うちゃ。

戦術的にハマらないとか、攻撃の精度が上がらないとかいろいろあるがやけど、試合見ていて思うことは「上手くいかなかったときのテンションの下がり具合が酷い」というのが際立っていると言えるやろう。田川知樹や布施谷翔などといった、個々で戦う姿勢を見せている選手はおるし、正直みんな頑張っていると思うがやけど、「声を掛け合っていたら失点防げたんやないけ?」と思うようなシーンも多々あるだけに、声を掛け合って、お互いに走って、もっともっとチームとして覇気のあるところを見せて欲しいもんやちゃ。

やはり「ハードワーク三原則」に立ち返るべきやろう。試合の結果はその後の話やけど、まずはチームとして覇気のある戦いっぷりを見せてもらいたいもんやちゃ。

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この記事を書いた人

とれぱん先生のアバター とれぱん先生 ブログ管理人

富山県の入善町に在住やちゃ。
2019年までプレーしていたハンガリー代表GKガボール・キラーイを応援しとったがいちゃ。今は地元のJリーグチーム、カターレ富山を中心に、いろんなスポーツを見とんがよ。バレーボール(KUROBEアクアフェアリーズ)、ハンドボール(アランマーレ富山)なども応援しとって、最近はクリケットもチェックしとるちゃ。料理、ギター、イラスト、温泉・サウナめぐりなども好きやちゃ。やわやわと頼んますちゃー

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