連勝中の3位カターレ富山はよぉ、アウェイのロートフィールド奈良で奈良クラブと対戦したじゃ。
フォーメーション

カターレのスタメンやけど、右サイドバックに西矢慎平が入って、左サイドには吉平翼が入っとるちゃね。ベンチには久々に松本孝平が戻ってきとるがよ。
中田一三監督が就任したばかりの奈良クラブやけど、これまでの中田一三監督なら[4-1-2-3]が有力やと考えられるところやけど、実際はどうなるやろうか?
試合を振り返るちゃ
実は3バックの奈良クラブ
実際に蓋を空けてみたらこんな感じやったがやね。

実際に戦ってみたら、奈良クラブは3バックでやってきとったじゃ。
左右は元々レギュラーの下川陽太と生駒稀生が入っとるがやけど、3バックは長身の伊勢渉が中央に入って、澤田雄大と鈴木大誠が入る布陣になっとって、セントラルハーフは神垣陸と堀内颯人のコンビ、1トップにブラウブリッツ秋田から期限付き移籍で加わった松本ケンチザンガが入って、シャドーにはエースの岡田優希に、高卒ルーキーの國分勇斗が入ったがやね。
まさかのロングボール戦術の奈良クラブ
で、立ち上がりからの奈良クラブの攻撃がこんな感じやったじゃ。

奈良クラブのサッカーちゃ、ショートパス主体で崩していくスタイルを取っていたがやけど、今回の戦い方はロングボール中心で戦っていたがいちゃ。主にターゲットになっていくのは191cmの松本ケンチザンガで、中盤を省略してどんどんロングボールを蹴っていくちゃ。
そんでシャドーの位置にエースの岡田優希と國分勇斗が入っとるがやけど、松本ケンチザンガのポジションに近いところを取っているだけに、よくセカンドボールを拾われる展開になったのう。長身の松本ケンチザンガに対して、今瀬がかなり苦労していて、セカンドボールを拾われるようになってしまったがやけど、カターレとしては対応しきれていなかったじゃ。特に國分勇斗に対しては自由にやらせすぎた感は否めなかったのう。
前節のようには攻撃陣もハマらんちゃ
カターレの攻撃はここ2試合同様に、マテウスにロングボールを当てていくサッカーを展開していくがやけど、奈良クラブはしっかり対策を取っていたのう。

CFのマテウスに当てて、セカンドトップの佐々木陽次が拾っていくというのが、ここ2試合のカターレのやり方でよぉ、この試合でも継続していたがやけど、奈良クラブはきっちり対策してきとったのう。マテウスは相手を背負ってボールを収めたり、はたまた裏を狙ったりと多彩な動きで相手を翻弄していくがやけど、マテウスの動きに対しては、長身DF伊勢渉がきっちりついていて、マテウスが伊勢を躱して裏を狙おうとしても、鈴木大誠や澤田雄大がカバーに回っていて、なかなかマテウスが自由に動けない状況になっとったじゃ。
サイドから活路を見出そうとするちゃ
中央を上手く打開できないカターレはよぉ、マテウスのポジションを変えながら戦っていっとるがやね。

奈良クラブは守備時に5バックを固めるシステムを組んでいることもあって、カターレとしてはサイドバックがフリーになりやすい状況になっとるちゃ。そういうことでよぉ、中央よりもサイドにマテウスが流れることになって、CBとWBの間を狙っていこうとするちゃ。そこでセカンドボールをサイドハーフやサイドバックが狙っていきながら戦っていっとるがよ。
これで前半途中から徐々に前進できるようになって、マテウスも活きるようになってきとったのう。ただ、中央に人数を割いて守備を徹底している奈良のディフェンスを崩せず、前半はスコアレスやちゃ。
高卒ルーキー國武勇斗の躍動
後半にカターレが攻めていきたいところやったがやけど、実際は奈良クラブのペースで進んでいったのう。

前半から素晴らしい動きを見せていたがやけど、後半開始からよぉ、奈良クラブの高卒ルーキーの國武勇斗が非常にいい動きをしとったがやね。カターレが松本ケンチザンガや岡田優希の動きを警戒しとる中でよぉ、國武勇斗が余るような形になっとったがで、國武がサイドバックの前後のスペースにどんどん侵入していって、卓越したドリブルテクニックやスルーパスからチャンスを多く演出しとったじゃ。國武の動きに対しては、主にガブリエルが対応していたがやけど、ガブリエルでは捉えきれなくなっていたがで、カターレはかなり厳しい状況やったじゃ。
マテウスと吉平翼の2トップに
劣勢になっていたカターレはよぉ、國武を捕らえられなくなっていた状況で、疲れが見えてきた佐々木陽次と國武に翻弄されていたガブリエル・エンリケを下げて、布施谷翔と河井陽介を起用していくちゃ。

興味深いのはカターレが2トップにしてきとることやちゃね。
布施谷翔を起用してきとるがやから、従来なら布施谷を右にして、髙橋馨希をトップ下に持っていくのがパターンになっとるはずやけど、布施谷が左で髙橋馨希が右やったがやね。それで左で先発出場しとった吉平翼が最前線に入っていったがよ。これは今シーズンなかった形やったのう。
この采配は、実は効果的に発揮していて、吉平翼が頻繁に裏を狙って行ってて、3バックの後ろを突いててよぉ、2回決定機作っていたがやね。戦術的には大当たりで、奈良優勢の状況を脱却して、カターレが流れを掴んだがやけど、吉平翼は1回はボレーをミスって、もう1回はマルク・ヴィトの好セーブに阻まれてしまったじゃ。ここは残念やったのう。
パワープレーを行うがゴールならず
カターレに傾きかけた流れでよぉ、奈良クラブも選手を次々交代させていって、カターレも残り10分に差し掛かってきたところで、碓井聖生と松本孝平を起用していくちゃ。

フィジカルプレーヤーである松本孝平を起用していってよぉ、カターレはクロスからゴールに迫っていったがやね。
奈良クラブの交代に関しては、疲れが見えてきた國武勇斗や松本ケンチザンガなどを下げていって、切り札である嫁阪翔太や田村亮介を起用していったがやね。ただよぉ、この交代策はあまり効果が発揮されることなく、終盤はカターレの方が優勢に進んでいったじゃ。
松本孝平が終盤の戦いっぷりでは、最前線でゴールを狙っていったがやけど、マルク・ヴィトに阻まれたり、バーに直撃したりして、ちょっこし運がなかったじゃ。カターレは終盤に圧力をかけて、ゴール前あと一歩まで迫ったがやけど、奈良クラブに粘られて、スコアレスドローで終了ながよ。
総評
監督交代直後の相手は難しいちゃ
まずこの試合を見てて思ったのはよぉ、やはり「監督交代直後の相手は難しい」ということかのう。
相手をしっかり分析した上で試合に望むものやし、それに合わせて日々トレーニングをしながら試合に準備していくものやと思うがやけど、今回の奈良クラブに関しては、中田一三監督が何をやってくるのか分からない…というところが大きくて、カターレとしてはやりにくかったかなーと思うところはあるちゃ。ある程度は想定して戦うやろうけど、奈良クラブのこれまでの戦いっぷりを考慮したら、ロングボールを多用していく戦術を取るのは、カターレとしてはやりにくいところはあったかなーと感じるところやちゃね。
そう考えたらよぉ、今回のカターレに関しては、こちらから奈良を研究するのは難しかったと同時に、奈良クラブからは一方的に研究されていたような状況やったんやないかなーとオラは思うちゃ。対応力を問われる試合やったとオラは思うちゃ。
奈良クラブに関しては、18位に低迷しとるがやけど、昨シーズンは躍進していたチームで、その頃の主力が多くいるチームだけに、やっぱしそれ相応の実力は持っているチームやと思わされたのう。ポゼッションサッカーを展開するフリアン監督より、もっと縦への意識を強くしたサッカーを展開していったがやけど、それ相応にチームを仕上げているところを見とると、やはり実力はあるチームやと感じさせられたのう。
後半戦に奈良と対戦するチームはなかなか苦労するかもしれんちゃね。
決めきれないのは残念やちゃ
相手に研究されまくっていた印象が強い試合やったがやけど、60分以降はカターレが試合の流れを掴んでいてよぉ、決定機をかなり作れるようになっていたがで、対応力と柔軟性はそれ相応に持っているチームやと再確認したじゃ。改めてみたら、戦術的な駆け引きは興味深いなあと感じさせられたのう。
動きを見る感じでは、久々に2トップに起用された吉平翼は、しっかり裏を取ってて決定機まで持っていったし、松本孝平もパワープレーでシュートにまで持っていったりと、戦術的には的確な動きを見せていたし、交代策は間違えてないなーと思っていたがやけど、選手個人が決めきれなかったのは残念やったのう。ここで決められたら、2人共、今後は違っていたやろうけどのう…。
ただ、吉平翼をマテウスと2トップとして起用して、裏を狙わせていくやり方は、なかなか興味深く見ていたがで、終盤戦に向けて大きな武器として期待したいところやちゃ。

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