【第10節】カターレ富山 – ガイナーレ鳥取[レビュー] / 今季初の複数得点勝利やちゃ

2024年4月16日2024年4月17日

前節はラストプレーでPKを取られて、惜しくもアウェイでの勝ち点3を逃したカターレは、ホーム県総に戻って、ガイナーレ鳥取と対戦やちゃ。

フォーメーション

カターレのスタメンやけど、CBがワッキーと下堂がスタメンで、この日は神山京右がベンチやちゃね。中盤は河井陽介が戻ってきて、髙橋馨希は1列前に入るちゃ。そして、右サイドは伊藤拓巳が入って、前節は移籍初ゴールを決めた松本孝平は1トップでの出場で、碓井聖生はベンチスタートやちゃ。

鳥取はシステムが[4-2-3-1]で前節とスタメンが変わってないちゃ。

試合を振り返るちゃ

伊藤拓巳の縦突破で攻勢に出るちゃ

この試合で一つポイントになるのちゃ、伊藤拓巳が右サイドで起用されていることやちゃね。

伊藤拓巳といえば、右利きのドリブラーで、カターレでは左サイドで起用されていて、中に入っていく動きが得意な選手やちゃ。昨シーズンは左サイドから中に入っていく動きから、3ゴールを決めているように、中央に侵入していく動きが特徴的でよぉ、キャプテンである吉平翼と左サイドのポジションを争っていけるレベルにある実力者やちゃ。

その伊藤拓巳が、前節の岐阜戦の途中から右サイドで起用されてきとるがやけど、彼が右サイドで起用されると、中央に入っていく動きではなくて、縦突破を狙っていくプレーをしていっとるがよ。それを立ち上がりから伊藤が狙っていっとったのう。

セットプレーから先制するちゃ

11分によぉ、伊藤拓巳の縦突破から得たコーナーキックのチャンスで試合が動くちゃ。

右サイドから髙橋馨希が蹴ったボールをよぉ、伊藤拓巳が触ったがやけど、このボールを相手GK櫻庭立樹に止められてしまったがいちゃ。ただこのボールを拾った吉平翼がよぉ、振り向きざまにシュートを放って、これがゴールに吸い込まれて、カターレが先制したがよ。

これまでカターレは9試合でコーナーキックのチャンスは多かったにも関わらず、全然ゴールが決まらなくて、非常に難しい状況やったがいど、ようやく決まったじゃ。吉平が完全にゴールに対して背中を向けていたがやけど、それでもよく振り向きざまで良いシュートを放ったじゃ。後頭部に目がついとるかと思うくらい、いい感じにすり抜けてってくれたじゃ。さすがストライカーやちゃ。

鳥取がボールを握り攻勢に出るちゃ

先制点は決めたがやけど、大山武蔵の負傷交代により、右サイドに入った大迫暁が思うようにゲームに入れていないこともあってか、鳥取の方がボールを持つ時間帯が長くなって、やや受け身の展開になっていったじゃ。

鳥取の両ウイングがよぉ、サイドラインにピッタリと張っとるがやけど、カターレとしては横幅を4人で守っていかんなんがでよぉ、どうしてもタッチラインギリギリの選手にはボールが渡りやすくなってくるのう。この状況では、サイドバックの対人守備が問われるところやけど、鳥取の小澤選手に対して、カターレは大迫暁がやや後手に回っている状況でよぉ、守勢に回る展開が続いたじゃ。大迫の背面をワッキーが上手くカバーすることで、なんとか保っていたがやけど、展開としてはちょっこし難しいところやったのう。

そんでもカターレは鳥取のシュートを1本に抑えて、前半は1-0で終了したじゃ。

交代で流れを変えるちゃ

後半は風下に立っていてよぉ、鳥取も両サイドを変えてきてフレッシュなメンバーになったということもあって、両サイドがかなり押し込まれる展開になったもんやちゃ。常安選手、松木選手はカットインから果敢に攻めてくる動きをしていて、前半は縦突破がメインやった攻め手を変えてきてよぉ、鳥取のシュート本数がかなり増えてきたがいちゃ。

後手に回っていたカターレはよぉ、選手を変えていくちゃ。

後半は存在感がなかった松本孝平と伊藤拓巳を下げて、碓井聖生と松岡大智を起用していったがよ。交代ポジションはそのまんまやちゃ。

右利きの伊藤拓巳と異なり、松岡大智は左利きやちゃね。彼の特徴は足元でボールを受けてからのドリブルと、左足からの強烈なシュートやけど、彼の特徴を活かしていく戦い方になってくるのう。

縦へ動き出していた伊藤拓巳ではなくてよぉ、松岡大智が入ると中央への意識が強くなってくるちゃね。こうなることでよぉ、今度は外のスペースが空きやすくなってくるがで、そこは大迫暁が侵入しやすくなってくるちゃ。

ワンチャンスを決めて追加点やちゃ

そして69分にゲームが動くちゃね。

ハーフウェイライン近くでボールを奪ったカターレはよぉ、末木裕也がボールを運んでいって右サイドの松岡大智にパスしたがよ。松岡大智がカットインからシュートを狙おうとするがやけど、相手は警戒してシュートは打てる状態にはならんがよ。そこで右サイドに大迫暁が上がってきて、切り替えしてから左足でクロス。最後はハーフスペースを駆け上がっていた安光将作が頭で合わせてゴールやちゃ。

末木も前線に上がっているがで、失敗したらカウンターを食らう可能性が高くて、随分ハイリスクやけど、勇気を持ってゴール前に雪崩込んでゴールを決めた安光将作は素晴らしい判断やったじゃ。この試合では対応が後手後手に回って、ややパフォーマンスが良くなかった大迫暁も、ここで見事にアシストを決めて、見事に役割を果たしとるちゃ。

これで試合は2-0になり、このリードを守りきったカターレは、今シーズン初の複数得点での勝利を収めたじゃ。

総評

守備陣が充実しとるちゃ

ここまでカターレは10試合8失点と、守備は上々の仕上がりになっとるちゃね。

8失点中、4失点がPKやけど…

ただ、ホームゲームでは、第3節の奈良クラブ戦で百田真登に決められたゴールのみで、4試合で1失点と鉄壁の守備を見せているちゃね。特に中央は本当に破られないのがすごいちゃね。

脇本晃成と神山京右のコンビがルヴァンカップのモンテディオ山形戦で一定の成果を上げてから、このコンビが非常に良かったところやけど、この2試合は下堂竜聖がスタメンに復帰していてよぉ、上々のパフォーマンスを見せているちゃ。ドゥーさんの集中力の高い守備は、鳥取戦のMOMに相応しいのではないかとオラは思うちゃ。

大畑隆也が群馬へ移籍してしまって、今瀬淳也が開幕で遅れてしまって、昨シーズンの大半の試合を組んでいた2人がいなくなってしまっただけに、最も不安なポジションではないかと思われるところやけど、開幕10試合を終えたところ、最も充実したポジションになってしまっとるのは、本当にわからなもんやちゃ。それも昨シーズンはあまり実力を発揮できたと言えなかった脇本晃成、神山京右、下堂竜聖の3人が中心になっとるのは、本当に頼もしいところやちゃ。

カウンターから決めきりたいちゃ

ただ、2点目を奪った後の展開はまだまだもったいなさを感じるのは確かやちゃ。

2点目を奪った後の鳥取は、かなり荒くなっていて、バランスを崩して攻めていこうとしていたがやけど、逆にカターレの方がボールを奪いやすくなっていただけに、頻繁にカウンターのチャンスがあったがいちゃ。ただ、シュートまで完遂することなく、攻撃が終わってしまうことが多くて、かなり勿体ないシーンが多く見られたもんやちゃ。

攻撃の精度を高めていけば、3-0、4-0も十分にありえる試合やったし、こういう試合を少しでも増やしていければよぉ、得失点差に響いていくだけに、やはりカウンター攻撃の精度をより上げていかないといけないと感じさせられるちゃね。今のままではまだまだ足りんがで、より精度を高めていって、ゴールを積み重ねていってほしいもんやちゃ。