3分1敗で4試合勝利なしのカターレは、ホームに戻ってツエーゲン金沢との「北陸ダービー」に臨んだじゃ。
フォーメーション

カターレのスターティングメンバーはよぉ、なんと前節から9人も入れ替えとるちゃね。GK平尾駿輝とMF末木裕也以外は全員入れ替えていて、川上優樹、大迫暁、坪川潤之、布施谷翔はベンチ外になっとんがやね。
最終ラインは全員入れ替えて、右SBが大山武蔵、左SBが大卒ルーキーの西矢慎平、そんでCBは先週のルヴァン杯でスタメンやった脇本晃成と神山京右のコンビやちゃ。中盤は松岡大智と河井陽介が復帰して、伊藤拓巳が今季初スタメンながよ。2トップは碓井聖生と松本孝平の長身コンビやちゃね。
ツエーゲン金沢は、前節採用していた[5-4-1]ながいちゃ。ただ、キャプテンの畑尾大翔はベンチ外になっとるし、長峰祐人はベンチやちゃね。CBは2人入れ替えて、庄司朋乃也が今季初スタメンで、井上竜太が戻ってきとるがよ。ベンチには土信田悠生が入っとるちゃ。
試合を振り返るちゃ
風上に立って押し込んでいくちゃ
この日は風がかなり激しくてよぉ、オラも持っていた傘がぶっ壊れるくらい、酷い風やったがやね…。
…それは別にいいとしといて、カターレは前半は風上に立っていたこともあってよぉ、最前線の松本孝平と碓井聖生の2トップに目掛けてボールを前線に蹴っていく展開やったじゃ。あまりにも風が強すぎるがで、ツエーゲン金沢の選手がクリアしようにも、風で戻される展開になっていたこともあって、前半は高い位置でゲームを進めることができたじゃ。
ただ、ルヴァン杯と前節で方針を変えたツエーゲン金沢は、それは織り込み済みやったし、やはり守備から入っていたのう。前回のプレシーズンマッチで戦っていた頃とは別チームでよぉ、最前線にマリソンだけを残して、最終ラインが5人、中盤が4人の2ラインを作って、固いゲームの入り方になっとったがいちゃ。
サイドと中央で揺さぶりをかけるちゃ
さて、5バック崩しについて触れていくちゃ。
球際での競り合いでボールを上手く奪取していたがやけど、守備的な戦術を徹底している金沢に対して、どうやって崩していこうか…という狙いについてやけど、ただただロングボールを蹴っていくだけやったら、金沢もラクラクに対応してしまうもんやからよぉ、カターレとしては最終ラインをいかに揺さぶっていくのかが大切になるちゃね。

図で表すとこんな感じかのう?
まずは、突破力のある松岡大智のドリブル突破から打開する方法やちゃね。J3で屈指のドリブル回数を誇る松岡やけど、縦を突破すればクロスを選んで、カットインならばミドルシュートを狙っていくがやけど、左利きやからカットインからミドルを狙っていくのがメインの選択になっていくちゃね。この松岡の動きと連動するように大山武蔵がインサイドとアウトサイドを入れ替わりながら、攻撃参加していくがよ。
そして、プレシーズンマッチでも猛威を奮っていた松本孝平のポストプレーやちゃね。これには相当金沢も警戒しているようで、常に2人で挟み込んでいく形を取っていたのう。ただ、風が強いこともあって、松本に当てたボールのこぼれ球をカターレが拾っていける割合が多くて、カウンターの目を摘んでいけたのう。
そのような動きをやりながらも、碓井聖生と伊藤拓巳は果敢に裏を狙っていく動きをしとったがよ。また碓井がボールを受けに行って、逆に松本孝平が裏を狙っていこうとする場面もあって、揺さぶりをかけていっとるちゃ。
5バックの隙間を突いて碓井聖生がゴールやちゃ
そんでよぉ、71分に均衡を破ったがいちゃ。
後半の立ち上がりからよぉ、カターレは右サイドの松岡大智と大山武蔵をよく使っていった展開を見せていたがやね。実査にサイドチェンジからの攻撃はかなり効果を発揮していて、ペナルティエリア内に侵入して、かなり深いところまで攻撃できていたがやね。
そうなるとよぉ、やはり金沢もカターレの右サイドを相当警戒するようになってくるちゃ。

そこでボールを持った神山が右サイドへ大きくサイドチェンジをする素振りをするがやね。
そしたら、金沢の陣形を右方向に傾けさせておいたら、すかさず神山が縦にボールを運び出すがよ。対面にいた1トップの土信田を剥がしてよぉ、右サイドの杉浦恭平も引き付けると、左サイドライン際を西矢慎平が走って、松本孝平がボールを受けに行く動きをしていかーよ。
西矢慎平は小島雅也を、松本孝平は山本義道を引っ張り出すと、神山がズバッと山本が空けたスペースに鋭いスルーパスを入れていくがよ。そこに伊藤拓巳が走り出して、アウトサイドキックで碓井聖生にパスを入れると、碓井が井上竜太を躱してシュートを決めて、カターレが先制したがいちゃ。

前半にも神山の縦パスから伊藤拓巳が裏を狙っていくシーンはあったがやけど、ここぞのタイミングで決まったもんやちゃ。金沢の5バックはなかなか崩すことができんかったがやけど、左右にスライドしていく守備の構造を利用して、上手く裏を突いていけたがよ。中央にいた庄司朋乃也を剥がして、碓井がカバーに来た井上竜太との勝負を制して、見事にゴールやちゃね。
金沢の猛攻を凌いで勝利やちゃ
先制点を取られたツエーゲン金沢は、システムを[4-3-3]にして、アンカーに入った大山啓輔(お兄さんはお世話になったじゃ)を軸に攻撃を仕掛けていくちゃね。

4バックに変えた金沢相手に、逆にカウンターを仕掛けて惜しいシーンを作っていたがやけど、80分をすぎるとプレスも弱くなっていって、試合はオープンな展開になっていったじゃ。大山啓輔を上手く捕らえられないカターレは、38分に伊藤拓巳を下げて、吉平翼を起用して、アディショナルタイムに河井陽介と碓井聖生を下げて、瀬良俊太と下堂竜聖を入れて、システムを[5-4-1]に変更して、守りに入ったじゃ。
最後は相手GK上田樹が上がってきて、ギリギリの展開で危なかったがやけど、GK平尾駿輝がビッグセーブを見せて、試合はカターレが1-0で勝利したじゃ。
感想
初勝利できてよかったじゃ
本当は2点差以上ついていてもいいくらいの試合やったと思うがいど、金沢のGK上田樹が良かったし、5バックもかなり固くなっていただけによぉ、とにかく1点でも奪って勝利したのは良かったじゃ。ダービーマッチながやから、どんな内容やろうが、とにかく勝利することが大切やからのう。
あと、何よりも良いのは、前節のヴァンラーレ八戸のシステムに、やっとるサッカーが類似しとるにも関わらず、同じやられ方をしなくてよぉ、前線の選手に対して厳しいディフェンスをし続けられたのは、前節の反省が活かされて非常に良かった点やちゃね。プレスも強引に前に行き過ぎることもなく、全体のバランスをしっかり保てていただけに、安心して試合を見られたのう。危なかったシーンは、60分過ぎの杉浦恭平のミドルシュートと、ラストプレーのコーナーキックくらいで、終始安定したディフェンスを見せられたかとオラは思うちゃ。
そして、決勝点を挙げた碓井聖生は、やはりエースの風格が漂っていて素晴らしいちゃ。チャンスは少なかったし、裏はなかなか取れなくて、正直ゲームから消えている時間はかなり長かったものの、少ない決定機をきっちり制するとは、本当に勝負強いアタッカーであると証明しとるちゃ。大したもんんやちゃ。
影のMVPは神山京右
決勝ゴールを挙げた碓井聖生はもちろんやけど、やはりこの試合で印象に残ったのは、その決勝ゴールが決まる起点になる縦パスを送った神山京右こそ、この試合のMVPに違いないとオラは思うちゃ。
ルーキーシーズンだった1年目は19試合に出場しとった神山やけど、2年目は16試合に留まってよぉ、昨シーズンはややスランプ気味のシーズンやったがやけど、ルヴァン杯の山形戦で安定したディフェンスを見せていて、今季は輝きを取り戻してきた印象があるちゃ。
フィジカルを重視する傾向にある小田切監督は、昨シーズンは今瀬淳也と大畑隆也が中心で、今季はタッパのある川上優樹や下堂竜聖の方を重宝しとって、178cmの神山はサイドバックでの起用が中心やったがやけど、今年出場しとる2試合はCBでの起用で、遜色ないプレーを見せとるちゃ。2試合とも脇本晃成とコンビを組んでいるがやけど、相性がかなり良いのか、ラインコントロール、カバーリング、ビルドアップがスムーズにやっとるのが見受けられるちゃ。背面のスペースのカバーも平尾駿輝と上手く連携が取れているのは見ていて感じられたところやちゃ。
そんで神山の強みは、やっぱし足元の安定感と視野の広さやろう。以前から「周りが見える」印象が強かった選手やったがやけど、それがあまり活かされているように見られなかったがやね。サイドバックやと、スピードのあるアタッカーとの勝負は継続的にやってかんなんし、クロスの精度を強く求められるがやけど、中央でのプレーの方が合っているのかもしれんちゃ。
相手から多少プレスを食らっても、すぐに逃げるようなことをせずに、しっかり相手を引き付けてからパスを出せる辺り、やはりCBこそ彼の強みを活かせられるもんかと感じられたじゃ。決勝ゴールはまさに彼の武器があってこそのものやろう。
ザスパ群馬へ移籍してしまった大畑隆也の穴は非常に大きかったし、今季の大きな課題やと思っていたがやけど、この日のプレーを継続的にできるようなら、昨シーズンの大畑を超えるレベルでの活躍は期待できるかとオラは思うちゃ。


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