【J2昇格PO決勝】カターレ富山 – 松本山雅FC[レビュー・後編] / 逆境を覆してJ2昇格やちゃ

前半は0-2でビハインドになったカターレ。後編は後半を振り返るちゃ。

目次

後半振り返るちゃ

HTに伊藤拓巳と髙橋馨希を起用するちゃ

ハーフタイムでカターレは動くちゃ。

ハーフタイムによぉ、カターレは布施谷翔と瀬良俊太を下げて、伊藤拓巳と髙橋馨希を起用していくちゃ。前半にあまり存在感を発揮できなかった布施谷と、カードをもらっている瀬良を下げて、ドリブラーの伊藤拓巳と攻撃的なレフティの髙橋馨希を起用するがよ。

この2人の起用でカターレがどのように変わっていったか…ということやけど、まずはドリブラーの伊藤拓巳は、ひたすら左サイドのタッチライン際にポジションを取っていたじゃ。これによって、左サイドから仕掛けていくことでよぉ、相手の横幅を揺さぶっていこうとしていたがよ。

そしてよぉ、髙橋馨希の起用についてやけど、主に起用されている両サイドやトップ下でのプレーと異なり、セントラルハーフで起用されたがいちゃ。髙橋馨希の特徴といえば、卓越したボールコントロールを駆使したキープ力と、左足からの精度が高い長短のパスやちゃ。交代後のカターレは最終ラインから繋いでいってよぉ、相手のハイプレスを剥がしにいきながら、ボールを繋いでいったがよ。

これによって、松本山雅の全体が前掛かりになってきたがでよぉ、そこでカターレは裏を狙っていくマテウスにボールを供給していきながら、どんどん仕掛けていったがいちゃ。松本山雅が徐々に間延びしていったがで、カターレはセカンドボールを拾えるようになって、ボールを持てる時間を増やしていったじゃ。

吉平翼登場やちゃ

徐々にカターレが攻撃の形を作れるようになってきたがよ。56分には裏に抜けた碓井聖生のキープからのコンビネーションで、安光将作がゴールを狙うがやけど、惜しくも枠外になったじゃ。

そして、カターレは66分に動くちゃ。

66分に松岡大智を下げて吉平翼を起用するがよ。そのまま右サイドに入ったじゃ。吉平翼はカターレでは左サイドが中心で起用されとるがやけど、ここでは右でそのまま入ったじゃ。

そんでよぉ、松本山雅は59分に安藤翼が足の負傷で下がって、チーム得点王の浅川隼人を起用するがよ。そんで69分にはサイドプレーヤーの山本龍平を起用して、山本龍平が左に入って、樋口大輝が右に入るちゃ。

この交代は山雅はあまり効果的に発揮したと言い難く、このあたりからどんどん重心が下がってくるようになってくるちゃ。最前線でボールをキープしていた安藤翼が抜けたことによって、山雅は次第にボールを持てなくなってきてよぉ、ここからカターレの時間が続いていくちゃ。

伊藤拓巳のドリブルから1点返したじゃ

カターレは攻め続けてもなかなかゴールを奪えんかったがやけど、80分に試合が動くちゃ。

右サイドでボールを受けていたカターレやったがやけど、右の脇本晃成が左の神山京右にパスを出して、相手のプレスをおびき寄せてから、左サイド億の伊藤拓巳にパスを出すちゃ。

いいところでボールを受けた伊藤拓巳は、持ち前のドリブルで相手守備陣を揺さぶって、クロスをいれるとよぉ、最後は碓井聖生が僅かなスペースに走り込んで頭で合わせてゴールを決めたじゃ。これで1点差やちゃ。

伊藤拓巳のドリブルによって、山雅の守備陣がボールウォッチャーになってしまったところでよぉ、碓井聖生が高橋祥平の後ろのスペースを上手くついて、ゴールに結びつけたじゃ。碓井本人は「ヘディングは苦手」とか言っとるがやけど、タイミングと侵入するスペースが見事なゴールやったじゃ。

松本孝平と坪川潤之の起用

1点返した直後によぉ、カターレは更に動くちゃ。

マテウス・レイリアを下げてよぉ、カターレはハイタワーの松本孝平を起用していくちゃ。前回のFC大阪戦では主にキープ役として活躍していた松本やけど、この試合ではパワープレー要員として起用されることになったじゃ。

更にカターレは87分に動くちゃ。

ラストピースとして、西矢慎平を下げてセントラルハーフの坪川潤之を起用するちゃ。

ただ起用するポジションは左SBながよ。長野ではこのポジションでの経験はあったがやけど、富山ではセントラルハーフでばっかしやったがで、これは珍しいちゃ。左SBに入れてよぉ、安光将作は右SBに移ったがよ。

対する山雅は、足を攣っていた高橋祥平を始めに、宮部大己と村越凱光を下げて、橋内優也、常田克人、米原秀亮を起用していくちゃ。空中戦でめっぽう強い松本孝平に対抗する形で後ろを固めてきたがやね。

この交代後からは、坪川潤之の左足からの正確なキックから、松本孝平に蹴っていくパワープレーが発動されていくちゃ。斜めからのボールで対応しづらい山雅は、ひたすらクリアをしていく流れになっていったがやね。

ATで碓井聖生が同点ゴール

そして、ATに入ってあのシーンやちゃ。

カターレは左サイドの坪川潤之のクロスを、ひたすら松本孝平に当てていっとったがよ。これに対して、松本山雅はなんとかクリアするのが精一杯な状態になっとって、セカンドボールをどんどんカターレが拾っていたがやね。

そんでよぉ、93分に坪川潤之のロングボールを松本孝平が落とすと、相手MF山本康裕がクリアしたがよ。それを再び競った松本孝平が右サイドへ落とすと、吉平翼が縦へ侵入してクロス。最後にGKの手前に侵入した碓井聖生が押し込んでよぉ、カターレが劇的な同点ゴールを決めたじゃ。

この同点ゴールの後に、山雅が1点を取るべく最後の力を振り絞ってきたがやけど、カターレ守備陣が踏ん張ってタイムアップやちゃ。2-2で引き分けてよぉ、規定によりカターレがJ2昇格を果たしたじゃ。

雑感

冷静に逆境を覆したじゃ

前半の流れからしたら、カターレがやりたいようなゲーム展開に持っていこうとしたがやけど、山雅がペースを握った時間帯で効率よくゴールを重ねていったこともあって、カターレとしては難しい展開に持っていかれたと言えるやろう。特に2点奪われた後の展開は、サイドの数的優位を活かして攻撃をするはずが、逆にインターセプトからカウンターを食らうシーンが多くなっとることもあって、正直言うと「攻略されたのかな?」と感じたところはあったじゃ。

ただよぉ、後半の戦い方に関しては、事前に想定していたのやろうと思ったのう。

まず、ハードワーカーの瀬良俊太を下げて、キープ力と長短のパス精度が優れる髙橋馨希を起用したことによって「自らボールを握ってプレーしよう」という意図をしっかり決めてゲームに入れたし、前半とは違う「伊藤拓巳のドリブル」という武器を駆使しながら、これまでと違った色を出せたのが大きかったじゃ。

そして、松本孝平、坪川潤之を活かしたパワープレーで、山雅を完全に下げさせたがで、カターレとしては波状攻撃を仕掛けられる局面に持っていけたのが大きかったじゃ。試合終盤になったら、完全にカターレの流れやったし、それをきっちり決めきれた碓井聖生は見事やったじゃ。

対する山雅に関しては、終盤5試合で3バックに変更して連勝を重ねていっただけに、チームとしての勢いがあったのは確かやけど、カターレの攻撃パターンの変化に対応できているとは言い難く、ズルズル最終ラインが下がっていく局面になって、カターレが追いつく流れに引きずり込まれたのかなーと感じたじゃ。

チームの勢いは山雅の方があったと思うがやけど、それを覆すくらいのプランの多彩さはカターレには備わっていたしよぉ、選手達も冷静に戦いきったなーとオラは感じたじゃ。

やはりATは強いちゃ

そしてよぉ、最後の最後の試合まで、やはりカターレはATで強かったじゃ。

https://twitter.com/Ragis_P/status/1866154659532165385

毎月のようにATでのゴールを繰り返しとるがやけど、やっぱしこの時間帯でもきっちり戦えるのが、今季のカターレの最大のいいところと言えたやろう。

選手達は80分を過ぎたくらいの時間帯から、非常に疲労感が出てくるもんで、いろいろ試されてくる時間帯といえるがやけど、この時間帯でカターレの方が優位にゲームを進めることが多くてよぉ、土壇場で同点ゴールを決めるとか、劇的なゴールが多かったと言えるちゃ。

最終局番になると、体力との勝負になってくるがやけど、そうなってくるとやはり選手はミスが出てきやすくなってくるし、選手達の焦りや疲労感などで、普段できるようなプレーができなくなってくるところがあるがで、そこで強さを発揮したカターレは、フィジカル的な充実もしていて、終盤でも頭を冷静に戦えていたのかなーと感じるところやちゃ。

それを最後の最後の試合でも出せるとは、本当に素晴らしいちゃね。来シーズン以降もこういった粘りを引き続き見せて欲しいちゃ。

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この記事を書いた人

とれぱん先生のアバター とれぱん先生 ブログ管理人

富山県の入善町に在住やちゃ。
2019年までプレーしていたハンガリー代表GKガボール・キラーイを応援しとったがいちゃ。今は地元のJリーグチーム、カターレ富山を中心に、いろんなスポーツを見とんがよ。バレーボール(KUROBEアクアフェアリーズ)、ハンドボール(アランマーレ富山)なども応援しとって、最近はクリケットもチェックしとるちゃ。料理、ギター、イラスト、温泉・サウナめぐりなども好きやちゃ。やわやわと頼んますちゃー

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