愚将と呼ばれた秋田豊監督は、なぜ「名将」になれたがか?

いわてグルージャ盛岡がよぉ、最終節のアスルクラロ沼津戦で引き分けて、2位が確定して、史上初のJ2昇格を果たしたがいちゃね。そんで秋田豊監督がJ3の優秀監督賞を受賞したがいちゃ。

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愚将と呼ばれた秋田豊

日本が誇る屈指のセンターバックとして、Jリーグと日本代表を牽引しとった秋田豊さんやったがやけど、監督になったら、京都や町田で失敗して、Jリーグファンの間ではネタにされとったがやね。

その極め付きが2010年に京都の監督をやっていたときの伝説のハーフタイムコメントやちゃね。

いやあ、今思い出すだけでも凄いコメントやちゃね。戦術的なことは一切ない、ただの根性論でしかないにかあ…。こういうのは結果を出していたら、まあまあ許されるところはあるがいど、結果がまるで出なかったときにこういうハーフタイムコメントが出たもんやから、みんなの笑い者にされとったのをよぉ覚えとるちゃ。

2013年になって、当時JFLに降格しとった町田ゼルビアを率いたがやけど、Jリーグ復帰を命題に掲げていた町田が、成績は全然伸びずに、シーズン半分過ぎたところで解任されてしまっとんがやね。

https://twitter.com/jleaguenews24/status/896725798635175937?s=20

その後は、解説者とかやっていたわけやけど、試合そっちのけで鹿島の自慢話をし始めたりと、いろいろやってしまっていたがで、DAZN宛のリプライで「秋田豊さんの解説をミュートにできませんか?」という要望が入ったくらいやったがやね。

2020年から岩手の監督に就任やちゃ

そんで、2019年末によぉ、いわてグルージャ盛岡の経営権を英会話のNOVAが獲得して、2020年からの新監督に秋田豊さんが就任することになったがやね。

「NOVAマネーvs秋田豊」
「NOVAが長崎買収していたら秋田豊が監督だったの?」
「秋田の解説を聞くことがなくなるから岩手ありがとう」

検索してみたら、なかなかの言われようやちゃね…。

というオラも、正直言ったら「本当に秋田豊さんでいいの?」とか思ったくらいやし、いろいろネタにしてしまった部分はあったがやけど、まるで結果を残せなかったことや、解説者としての評判の悪さやったりで、Jリーグファンの空気からして、そういう感じではあったのもんやのう。

出だしは最悪やったの

新型コロナウイルスの流行によって、シーズンスタートが6月からになった2020年シーズンやったがいど、秋田豊監督の下で再スタートを切ることになったいわてグルージャ盛岡は、立ち上がりが最悪やったがやね。

こっからスタートやったがやね。このシーズンに圧倒的な成績で優勝を果たしたブラウブリッツ秋田が相手やったとはいっても、守備の連携が全然で、まともにパスも繋げられないという、かなり厳しい状況やったがやね。

NOVAがオーナーになって、GK鈴木智幸、DF森下俊、DF下畠翔吾、DF中村太亮、DF牟田雄祐、DF脇本晃成、MF有永一生、MF橋本晃司、MF小谷光毅、FW岸田和人、そしてブラジル人のMFモレラト、FWヴァンデルソン、FWブレンネルと、なんかすごそうな補強しとったがに、全然噛み合ってないところからスタートをしとったがいちゃ。

「この戦力で勝てないのは無能」とか言われていた秋田豊監督やったし、試合内容からして言い訳しようがないほどやったのう。

ただ、2019年のダントツ最下位の悲惨な成績から始まっているところからしたら、秋田豊監督でなくても難しいミッションやないかなーと今思えば感じるところやけど、それにしても風当たりは強いスタートやったもんやちゃね。

辛抱し続けて中位で終えたがやね

第5節でカターレは秋田豊監督率いるいわてグルージャ盛岡と対戦したがやけど、岩手の守備があまりにもゆるゆるやったがで、カターレがポンポンとゴールを決めていたがやね。

その一方で、若干選手のポジションを変えたら良くなった部分があったり、カウンターの鋭さが良かったりしたもんやから、ちょこちょこっと修正したら上手くいくんやないかと思って、ちょっこし記事を書いたがやね。

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素人で生意気やと自分で思いつつ書いたもんやけど、実際守備が整備されたら、だいぶ良くなってくるもんかと思ったのは確かながやね。ただ、いつぞやの試合後のインタビューで見た秋田豊監督が、あまりにも憔悴した顔になっとったがで、ちょっこし心配になったのは確かながやね。

その後は、5バックでガチガチな試合をするようになってきて、今度県総で対戦するときには、前回対戦時とは比べもんならんくらい、カッチカチに守備が堅いチームになってきとったのを覚えとるちゃね。

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今、このときの記事を読み直して思ったがやけど、いわてグルージャ盛岡は最初カターレと対戦した時は[4-4-2]やったがやけど、県総で対戦したときのチームは[3-4-2-1]で、今と同じシステムで戦っとんがやね。辛抱しながら戦い続けた1年目の苦闘から、今に繋がってきている…というのがよく分かるちゃ。

若さと運動量がベースのチームに進化

最悪なスタートを切った2020年をよぉ、中盤戦以降に持ち直して、なんとか中位の11位で終えることができた岩手は、秋田豊監督が2年目も戦うことになったがやね。その2年目は序盤から良いスタートを切ったがいちゃ。

システムは[3-4-2-1]のまんまで、5バックを基軸としてよぉ、シンプルな縦パスと速い攻撃をベースに戦ってきとったがやね。システムは違えど、昨シーズンのブラウブリッツ秋田に近い戦い方と言えるやろう。

選手の構成とかにしてもよぉ、昨シーズンのような大型補強は控えめで、山形からDF小野田将人、金沢からMF西田恵、大卒・高卒ルーキーが5人という感じで、20代半ばから下の年代の選手が集まってきとったがやね。

これは最終盤に戦っていた布陣ながいど、30代が牟田雄祐と中村太亮だけで、あとは20代半ばから下の選手ばっかりの、若さ溢れるチームになっとんがやね。増田と加々美は大卒ルーキーで、色摩は2年目、ブレンネルは22歳で、期限付き移籍組の佐々木将悟と野沢大志ブランドン…という感じながいちゃ。

サッカー自体はすごくシンプルやけど、やることはきっちりやる…みたいなチームになっとったがやね。守備は5バックで固く、攻撃時は縦に素早く…と難しいことはせんがやけど、自分たちができることは貫こうとする良いチームになっとったがやね。

J3は札束では殴れんがよ

このツイートが結構RTされとんがやけど、J3というリーグちゃ、上のカテゴリーで実績のあるベテラン選手をかき集めることよりもよぉ、大卒1〜3年とか、育成型期限付き移籍で加わった若い選手が中心になってよぉ、コンセプトがきっちりしとるチームが勝ち上がっていくがやね。

そういう意味では、今回の岩手の昇格というのちゃ、本当に顕著な傾向だと言えるやろう。去年のはじめは、それこそ札束攻勢なのか、上位カテゴリーで実績のある選手をかき集めてきて、タレント力でものを言わせていこう…という感じに見られたがいど、実際は攻守ともに噛み合わなくて、なかなか勝てなかったのが現実ながやね。

ブレンネルもまた成長株

岩手も秋田豊監督が若い選手を叩き上げていってよぉ、大卒ルーキーでも良いプレーをする選手は、どんどん積極的に起用していく方向に進んでいくことでよぉ、だいぶ岩手もしっかりしてきたチームになってきたもんやちゃね。秋田豊監督もそれに気づいて、若い選手を中心に運動能力とひたむきさが光るチームを作り上げていったがやけど、これにクラブフロントも選手も支えていったのは、本当に良かったことかと思うちゃ。

色摩、加々美、佐々木、増田、野沢大志ブランドン…彼らは秋田豊監督の下で、成長を果たした選手やし、彼らを見ていると、やはり秋田豊監督の育成能力の高さは評価するべきことやろう。

あと、最後にやけど、昇格の原動力として注目される選手は、やっぱしブラジル人のセンターフォワード、ブレンネルやけど、彼もまた、秋田豊監督の下でよぉ、大きく成長した選手の1人やちゃね。

2年間見てきたがやけど、最初のブレンネルは、本当に活躍できそうな雰囲気も感じなかったし、試合から消えることが多かったがやね。凄いフィジカルは持っているがいど、それを持て余した感は否めなかったじゃ。

ほんじゃけど、第29節でカターレが対戦したときのブレンネルの動きちゃ、すごく頼もしい選手に成長しとると感じたのう。周りの選手の動きもよく見られるようになってきとるし、何よりもフィジカルだけを任せたプレーにならずに、ひらりと老獪に抜いていくプレーも見えて、プレーに硬さが見えなくなってきとったがやね。

第22節 富山×岩手 試合後の選手コメント
http://kataller2015.jp/blog-entry-1043.html

そんなブレンネルも秋田豊監督は厳しい監督と言っているがいど、同時に「勉強になっている」「Jリーグで長くプレーしたい」と言っているがやね。彼にとってもすごく大きい出会いであって、成長を感じていおられるがやろう。

そう考えたらよぉ、来シーズンはJ2でもっと凄い活躍をするのかもしれんちゃね。ブレンネルはすごく楽しみにしてていいと思うちゃ。

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